発炎筒が期限切れ|車検前の交換時期とLED非常信号灯の選び方

発炎筒が期限切れ|車検前の交換時期とLED非常信号灯の選び方

オフ 投稿者: せせら編集部

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助手席の足元にある発炎筒を手に取ったら、有効期限が切れていた。車検前なら、このままで通るのか、すぐ交換が必要なのかが気になるところです。

期限切れだけで、すべての継続検査が必ず不合格になるとは言い切れません。ただし、期限を過ぎた発炎筒は緊急時に使えないおそれがあるため、車検前に使える非常信号用具へ交換しておきましょう。

交換先は、新しい発炎筒か、車検対応の赤色LED非常信号灯です。車検で見られる状態を押さえたら、使う場所と電池管理の違いから交換品を選びましょう。

目次

発炎筒が期限切れでも、それだけで車検不合格とは限らない

発炎筒の表示期限が過ぎていても、その一点だけで、どの車検でも必ず不合格になるとは言い切れません。今使っている一般的な車の継続検査に使われる審査規程では、期限超過そのものを独立した不適合項目として挙げていないためです。

車検前は、基準を満たす非常信号用具が車内にあるか確かめてください。すぐ使える場所に備わっていて、振動などで壊れたり勝手に作動したりせず、赤い光で周囲へ知らせられる状態でなければなりません。発炎筒が損傷や吸湿で著しく劣化している場合や、LED式が電池切れ・汚れ・損傷で光らない場合は不適合になり得ます。

期限だけで合否を決めつけず、今の車が必ず合格するとも考えないでください。車検に通る可能性があることと、事故や故障の時に確実に使えることは別の話です。発炎筒の有効期限は製造から4年が目安で、期限後は着火しない、炎が小さい、途中で消えるおそれがあるため、新しい発炎筒か車検対応の赤色LED非常信号灯への交換が必要です。

根拠:
国土交通省「道路運送車両の保安基準」第43条の2
自動車技術総合機構「審査事務規程」7-98・8-98
日本保安炎筒工業会「発炎筒Q&A」

車検前に選びたい発炎筒とLED非常信号灯

交換品は、火薬式とLED式のどちらがよいのでしょうか。電池管理を増やしたくないなら新しい発炎筒、長時間の点滅や付加機能が必要なら車検対応の赤色LED非常信号灯がおすすめです。

赤く光るだけの汎用ライトは、非常信号用具の代わりになりません。LED式を買うなら、メーカーが「車検対応」または「国土交通省保安基準適合品」と明記した製品を選びましょう。

候補使用時間の目安電池・付加機能ホルダー目安向く人
新しい自動車用発炎筒約5分以上電池不要、使い切り車両取扱説明書と現物で確認電池管理を増やしたくない人
エーモン 6904赤色点滅 約8時間単4アルカリ×2本、底面マグネット直径27mm機能を絞った基本型がよい人
エーモン 6906赤色点滅 約8時間、白色ライト 約6時間単4アルカリ×2本、白色ライト、底面マグネット直径27mm夜間の避難や車両点検にも使いたい人
小林総研 KS-100L3赤色点滅 約20時間、白色ライト 約6時間単4アルカリ×2本、白色ライト、底部マグネット32mm・27mm対応の3Way構造長時間点滅とホルダー形状への調整幅を重視する人
エーモン 4881赤色点滅 約8時間単4アルカリまたはリチウム×2本、底面マグネット直径27mm新しい高視認距離型から選びたい人

取り付け前に必要なのは、車側のホルダー径と形状の確認です。収まらない場合は、製品の説明に従って前席周辺のすぐ取れる場所に保管し、収納場所を示すシールの有無も確かめてください。

型番と販売先は、下のカードから確認できます。火薬式かLED式か迷う場合は、使用場所と管理方法を比べると、自分に必要な方を決められます。

エーモン 非常信号灯 6904 車検対応
エーモン 非常信号灯 6904(車検対応)
エーモン 非常信号灯 懐中電灯機能付き 6906 車検対応
エーモン 非常信号灯 懐中電灯機能付き 6906(車検対応)
小林総研 LED非常信号灯 ライト付き KS-100L3 車検対応
小林総研 LED非常信号灯 ライト付き KS-100L3(車検対応)
エーモン 非常信号灯 4881 車検対応
エーモン 非常信号灯 4881(車検対応・販売ルート限定品)

火薬式とLED式は、使う場所と点検のしやすさで選ぶ

火薬式とLED式は、使える場所と管理方法が違います。どちらかがすべての場面で優れているわけではなく、火薬式は強い発炎で注意を引きやすく電池管理が不要、LED式は火気や煙が出ず長時間の合図に向くのが特徴です。

昼間に強い炎で知らせたいなら、火薬式を選びましょう。夜間は火薬式も赤色LED式も使えますが、車検対応LED式に求められるのは、夜間200mから確認できる赤色灯光です。発炎筒とLED式では表示される性能や試験条件が異なるため、数字だけで昼夜の優劣は決められません。

煙がこもるトンネル内や、漏れた燃料・可燃物の近くでは、火薬式を使わないでください。車内での点火も禁物です。こうした場所でも使うなら、煙や炎の出ない車検対応の赤色LED式がおすすめです。

火薬式の燃焼時間は約5分以上で一回限り。LED式は新品の指定電池で約8時間、約20時間と製品差があり、救援を長く待つ場面ではLED式が役立ちます。連続使用時間は電池の状態や使用環境で変わるため、購入した製品の表示を確かめてください。

管理の負担も異なります。火薬式は電池切れがない代わりに、有効期限4年を目安に交換し、破損や濡れ、吸湿がないか確かめてください。LED式は繰り返し使える一方、電池と本体の定期点検が必要です。

電池点検を忘れやすく4年ごとの本体交換の方が管理しやすいなら火薬式、トンネルでも使いたいなら車検対応の赤色LED式がおすすめです。LED式を買う前に、「車検対応」の表示と指定電池を確かめましょう。

根拠:
日本保安炎筒工業会「発炎筒の特性」
国土交通省「発炎筒の誤使用にご注意!」
エーモン「非常信号灯はトンネル内で使えますか?」

LED非常信号灯は「車検対応」と指定電池を確認する

LED非常信号灯を選ぶなら、製造元が「車検対応」または「国土交通省保安基準適合品」と明記した赤色製品がおすすめです。赤く点滅する汎用ライトでは、非常信号用具の性能を満たすとは限りません。販売ページだけでなく、メーカー公式ページやパッケージ、取扱説明書で確かめてください。

性能の基本は、夜間200mの距離から確認できる赤色の灯光と、電池などで自ら光る自発光式であることです。製品によってはより長い視認距離を掲げていますが、電池残量、天候、道路形状などの試験条件があります。特定製品の数値を、すべてのLED非常信号灯に当てはめるのは禁物。

確認項目購入前に見ること
指定電池単4アルカリ、リチウムなどの種類と本数。充電池を使えるかは製品説明を優先
連続使用時間新品の指定電池を使ったときの赤色点滅時間。白色ライト付きはそれぞれの時間を確認
防滴性IPX3は雨水などに対する防滴の目安。水没や強い水流に耐える完全防水とは考えない
誤操作防止車内で勝手に作動しにくいスイッチ形状か。緊急時に自分で操作できるかも試す
マグネット底面にあると車体上面へ置きやすい。樹脂、アルミ、カーボンなどには磁力で固定できない
白色ライト夜間の避難やタイヤ周りの確認に便利。赤色の非常信号と同時に使えるかは製品ごとに異なる

指定電池は、本数だけでなく、アルカリ・リチウム・充電池などの種類も決まっています。購入時は指定されている電池の種類と、付属電池の扱いを確かめてください。動作テスト用の付属電池であれば、メーカー指定の新しい電池へ交換したうえで、車載前に赤色点滅を試してください。

マグネットは設置を助ける機能であって、どの車体部品にも付くわけではありません。後続車から見やすく、メーカーが指定する平らな場所へ設置してください。白色ライトは手元や足元を照らす付加機能なので、後続車への合図には車検対応の赤色点滅を使ってください。

根拠:
国土交通省「細目告示第220条」
エーモン「非常信号灯 6904」
エーモン「非常信号灯 ライト付き 6906」

LED式も車検や定期点検のたびに点灯を確かめる

LED非常信号灯の「有効期限なし」は、灯体に火薬式のような交換期限を設けていないという意味です。では、買った後は点検しなくてよいのでしょうか。電池の消耗や液漏れ、レンズの汚れ、本体の損傷で赤色の光が弱くなっていれば、緊急時の役目を果たせません。

車検や定期点検では、次の5項目を順に確かめましょう。

  1. 本体を取り出し、ひび割れ、変形、スイッチの破損がないか見る。
  2. 電池を外し、液漏れや端子の腐食、使用推奨期限を確かめる。
  3. レンズに汚れや傷がないか見て、汚れは製品説明に従って落とす。
  4. 指定電池を入れ、スイッチを操作して赤色で点滅することを実際に試す。
  5. 点灯後はスイッチを戻し、元の場所に確実に収納できるかを見る。

エーモンは、電池の液漏れを防ぐための目安として2〜3年ごとの定期交換を案内しています。これはエーモン製品のメーカー推奨であり、すべてのLED非常信号灯に共通する法定の交換期間ではありません。実際に使う製品の取扱説明書と、電池に表示された使用推奨期限に従ってください。

純正の発炎筒ホルダーに入らない場合は、無理に押し込まないのが原則です。保管場所には、グローブボックス、ドアポケット、センターコンソールなど、前席周辺ですぐ取り出せる場所が向いています。収納場所を示すシールが付く製品なら、元のホルダー付近の見やすい場所に貼っておきましょう。

すぐ手が届いても、直射日光で高温になるダッシュボード上には放置しないでください。高温や長期の未点検は、電池や本体の状態を悪化させる原因になります。収納後は、運転席から場所が分かり、緊急時に取り出せるか確かめてください。

交換で取り外した期限切れの発炎筒には、住んでいる地域の案内に沿った処分が必要です。

根拠:
エーモン「非常信号灯に有効期限はありますか?」
エーモン「乾電池は入れたままで車載しますか?」
エーモン「純正の発炎筒ホルダーに固定できません」

関連記事:
車のパンク修理キットが期限切れ|補修液の交換時期と対応品の調べ方

期限切れの発炎筒は自治体の案内に従って処分する

期限切れの発炎筒は、全国で同じごみ区分になるわけではありません。未使用の発炎筒を収集しない自治体もあるため、他の地域の分別表や一般的なごみ分別は当てはめられません。個人で処分するなら、まず住んでいる市区町村の案内を確かめてください。

確認する順序は次のとおりです。

  1. 自治体の公式サイトやごみ分別表で「発炎筒」「自動車用緊急保安炎筒」を検索する。
  2. 記載がない、または「収集不可」とある場合は、自治体のごみ・廃棄物窓口に電話し、個人が未使用の期限切れ品を処分したいと伝える。
  3. 自治体で扱えない場合は、車を購入したディーラーや普段使う整備工場に連絡し、持ち込み前に引取の可否、費用、受付条件を確かめる。
  4. 引取先が見つからない場合は、日本保安炎筒工業会の廃棄案内を確認し、個人の処分方法を問い合わせる。

ディーラーや整備工場は、すべての店舗が個人の発炎筒を引き取るわけではありません。予約なしで持ち込まず、本数、未使用か、濡れや破損があるかも伝えてください。引取方法や持ち込み時の扱いは、受付先の指示に従います。

自治体の明確な指示がないまま、可燃ごみや不燃ごみなどの一般ごみに出さないでください。本体の分解、折り曲げ、火薬部分の取り出しも禁止。処分のために自分で着火して使い切る方法は、全国共通の廃棄手順ではありません。火傷や火災の原因になるため、処分方法として行わないでください。

日本保安炎筒工業会の広域回収システムは、発炎筒を扱う事業者向けの仕組みです。個人が回収拠点へ直接持ち込める仕組みではないため、回収システムの拠点一覧を個人向けの処分先として案内しないようにしましょう。

古い発炎筒を処分し、使える赤色の非常信号用具を備えても、高速道路等で必要な装備の確認は終わりません。赤色非常信号灯と紫色停止表示灯は、役割が異なります。

根拠:
日本保安炎筒工業会「廃棄処理に関する情報」
日本保安炎筒工業会「発炎筒広域回収システム」
匝瑳市「ごみの出し方・分け方一覧表」

赤色非常信号灯と紫色停止表示灯は役割が違う

赤色と紫色は、色だけが違う同じ装備なのでしょうか。車検対応の赤色LED非常信号灯は、発炎筒と同じ「非常信号用具」です。一方、基準に適合する紫色停止表示灯や三角停止表示板は、高速道路や自動車専用道路で緊急停車したことを示す「停止表示器材」です。

装備役割代わりにならないもの
発炎筒、車検対応の赤色LED非常信号灯車の非常事態を後続車などへ知らせる非常信号用具高速道路等で停車したときの停止表示器材
基準適合の紫色停止表示灯、三角停止表示板高速道路等で緊急停車していることを示す停止表示器材発炎筒または車検対応の赤色LED非常信号灯

パープルセーバーなどの紫色停止表示灯だけを積み、発炎筒や車検対応の赤色LED非常信号灯を外さないでください。逆に、赤色の非常信号用具だけで、高速道路等の停止表示義務を済ませることもできません。高速道路を走るなら、両方を別の装備として備えてください。

この役割の違いは、トンネル内でも変わりません。煙がこもるトンネル内や、漏れた燃料・可燃物の近くでは、火薬式発炎筒を使用しないでください。こうした場所で後続車へ合図するときは、火気と煙の出ない車検対応の赤色LED非常信号灯を使い、紫色停止表示灯で代用しないでください。

高速道路で事故や故障により停止したときは、道路上に長くとどまらないことが最優先です。後続車に注意し、自分の安全を確保できる範囲で次の順に行動してください。

  1. 可能なら非常駐車帯や路肩に寄せ、ハザードランプを点滅させる。
  2. 無理のない範囲で赤色の非常信号用具と、三角停止表示板または基準適合の紫色停止表示灯を使い、後続車へ停止を知らせる。
  3. 運転者も同乗者も車内や車の周囲に残らず、後続車と足元に注意して、ガードレールの外側など安全な場所へ速やかに避難する。
  4. 安全な場所から、事故は110番、故障車や落下物など道路の異状は道路緊急ダイヤル「#9910」、または高速道路の非常電話で通報する。発生場所、事故・故障の状況、負傷者の有無を伝える。

合図や停止表示器材の設置のために、危険を冒して車線へ入らないでください。車内も後続車が衝突するおそれがあり、安全な待機場所ではありません。通報やロードサービスへの連絡は、後続車へ合図し、乗車している人全員が安全な場所へ避難した後に行ってください。

一方だけを両方の代わりとして積むと、非常信号用具か停止表示器材のどちらかが不足することになります。

根拠:
エーモン「パープルセーバーは非常信号灯の代わりになりますか?」
国土交通省「発炎筒の誤使用に注意!」
NEXCO中日本「高速道路 マナーガイド」
国土交通省「道路緊急ダイヤル(#9910)」

期限切れを見つけたら、車検前に使える状態へ交換する

期限切れを見つけたら、車検の合否だけで残すか決めず、故障や事故のときに使える装備へ交換してください。

電池管理を増やしたくないなら新しい自動車用発炎筒、トンネルや長時間の合図まで考えるなら車検対応の赤色LED非常信号灯がおすすめです。LED式はメーカー指定の電池を入れ、赤色で点滅することを実際に試してから車載してください。

高速道路や自動車専用道路を走るなら、赤色の非常信号用具に加え、三角停止表示板または基準適合の紫色停止表示灯も備えてください。パープルセーバーなどの紫色停止表示灯は、発炎筒や車検対応の赤色LED非常信号灯の代わりにはなりません。

LED式4製品の違いは次のとおり。

  • 基本機能だけでよい:エーモン 6904
  • 夜間の車両確認に白色ライトも使いたい:エーモン 6906
  • 長時間点滅とホルダー形状への調整幅を重視:小林総研 KS-100L3
  • 新しい高視認距離型を優先:エーモン 4881

基本型の6904と高視認距離型の4881は、下のカードから型番と販売先を確認できます。6906とKS-100L3は、比較表の商品名から販売先を開けます。どれを選んでも、指定電池を入れて赤色点滅を確かめてから車載してください。

エーモン 非常信号灯 6904 車検対応
エーモン 非常信号灯 6904(車検対応)
エーモン 非常信号灯 4881 車検対応
エーモン 非常信号灯 4881(車検対応・販売ルート限定品)

買う前に残る疑問

車を2台持っている場合、LED非常信号灯は1本を使い回せますか?

一般的な乗用車は、車ごとに基準へ適合する非常信号用具を備える必要があります。1本を移し替える運用では、移した後の車にほかの適合品がなければ未装備になります。2台とも使うなら、各車に発炎筒または車検対応の赤色LED非常信号灯を1本ずつ備えてください。

子どもがいる車では、発炎筒を車から外して保管してもよいですか?

車から外したままにせず、車両取扱説明書で指定されたホルダーなど、緊急時に取り出しやすい場所へ収納してください。国土交通省は幼児の誤着火による車両全焼事故を示し、子どもには発炎筒を触らせないよう注意喚起しています。誤着火が心配なら、火気を使わない車検対応の赤色LED非常信号灯への交換も選択肢です。

燃料電池車でも火薬式の発炎筒を買ってよいですか?

火薬式が一律に禁止されているわけではありませんが、異常時の使い方は車両取扱説明書を優先してください。トヨタMIRAIの取扱説明書は、水素漏れや異常に気づいたとき、発炎筒を車両の近くで使わないよう警告しています。火気を避けたいなら車検対応の赤色LED非常信号灯を選び、異常時は車両から離れて取扱説明書の指示に従ってください。

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