人間の絆とは?モームの小説の魅力と上下巻の内容を解説

人間の絆とは?モームの小説の魅力と上下巻の内容を解説

オフ 投稿者: せせら編集部

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上下巻で約1,000ページに及ぶ長編です。短編のようにすぐ読み終える作品ではありません。若い頃の選択が後の人生へつながる過程を追えるのが魅力です。人間関係をじっくり描く海外文学を読みたい人に合います。

新潮文庫の金原瑞人訳は2021年刊行です。上巻と下巻は別々に購入できますが、物語は続いているため、結末まで読むなら両方そろえるのが基本です。

上下巻の早見表

巻Kindle版参考価格ページ数
上人間の絆(上)(新潮文庫)人間の絆(上)(新潮文庫)990円504ページ
下人間の絆(下)(新潮文庫)人間の絆(下)(新潮文庫)990円507ページ

価格は2026年9月28日時点の参考価格です。各巻の定価の目安は1,100円で、販売時期によって価格は変わります。上下巻をそろえる場合は、参考価格で合計1,980円が目安です。

著者はサマセット・モーム、翻訳は金原瑞人です。どちらも新潮文庫のKindle版で、刊行日は2021年10月28日。上下巻で著者と訳者が共通しているため、続けて読んでも翻訳者が変わりません。

上巻は504ページ、下巻は507ページ。電子書籍なので紙の厚みを気にせず読めます。長めの小説を腰を据えて読みたい人に合うボリュームですね。

作品の中心人物

物語の中心にいるのは、フィリップ・ケアリーです。幼い頃に両親を失い、叔父のもとで育った彼は、自分の生き方や将来を模索しながら大人になっていきます。上巻でフィリップの成長が始まり、下巻ではミルドレッドとの関係が大きな軸になります。新潮社の作品紹介

フィリップはいつも正しい選択をする主人公ではありません。相手に傷つけられても気持ちを断ち切れなかったり、自分の望みが分からなくなったりします。遠い時代の人物ですが、その迷い方には身近なところがあります。

この作品で描く絆には、支え合う関係に加えて、離れたいのに離れられない思いや、相手の評価に縛られる感覚もあります。題名の意味を考えながら読むと、人と人との結びつきが違って見えてくるでしょう。

上巻で始まる人生

上巻では、フィリップが幼い時期を経て自分の進む道を探していきます。夢を選んでも思いどおりにいかない現実が少しずつ見えてくる。迷いを抱えたまま始まる成長物語です。

自分に向いているものや、周りの期待に沿うべきかを悩んだ経験がある人なら、フィリップの逡巡に思い当たる場面があるかもしれません。選択の結果だけでなく、決めきれない時間も描かれます。

読むときは後半の展開を急いで予想するより、フィリップが何に憧れ、何を嫌がり、どんな人に影響されるのかを追うと、人物像が少しずつ形になります。

長編を読み慣れていない人は、序盤を人物や環境を知る時間としてゆっくり読むと入りやすいでしょう。事件が次々と起こる小説ではありません。日々の選択が積み重なり、後の人間関係へつながっていきます。

人間関係の痛み

下巻で存在感を増すのが、フィリップを翻弄するミルドレッドです。彼女との関係は、好意があれば大切にされるはずという期待を裏切ります。冷たい仕打ちを受けながらも、フィリップは彼女の虜になります。下巻のあらすじ

フィリップの行動に苛立つ人もいるでしょう。その苛立ちも作品の読みどころです。執着や期待が判断を曇らせる現実を丁寧に描いています。

ミルドレッドを単純な悪役と決めつけず、フィリップがなぜ惹かれ続けるのかを考えると、関係の複雑さが見えてきます。相手の魅力と、自分が相手から受ける痛みは、同時に存在することがあります。

恋愛や友情、仕事、社会の変化が絡み合う作品です。ひとつの関係だけでは説明できない人間の姿に、長編ならではの厚みがあります。

下巻で深まる変化

下巻では、フィリップがイギリスへ戻った後の人生が続きます。ミルドレッドとの関係に加え、戦争や投機の失敗も彼を揺さぶります。恋愛の行方とともに、生活の足場を失いかけたとき何を考えるのかが問われます。

上巻を読まずに下巻から入ると、フィリップが何を求め、何に縛られてきたのかを追いにくくなります。下巻は上巻から続く一人の人生の後半です。両巻を順番に読むと、終盤の選択がより伝わります。

終盤では、人生が思いどおりにならないという事実だけで話は閉じません。つらい出来事の後にフィリップが何を大切にするのか。絶望と希望のどちらに傾くのかが、作品の余韻を決めます。

読後に残るのは、特定の人物への好き嫌いだけではありません。人は何に束縛され、どんな経験を経て自分の生き方を受け入れるのか。すぐには答えの出ない問いが残ります。

金原瑞人訳の新潮文庫

この上下巻は金原瑞人訳です。新潮社は上下巻とも2021年10月28日に刊行しています。著者、翻訳者、出版社が共通しているので、同じ訳者で通して読めます。新潮社の書誌情報

古典文学と聞くと、言葉遣いが難しくて読み進めにくいのではと心配になるかもしれません。上下巻で約1,000ページに及ぶため、長編を読む時間は必要です。

作品の舞台や時代は現代とは異なります。人物の価値観や生活感覚に距離を感じる場面もあるでしょう。一方で、孤独や恋愛への執着、将来の選択に迷う心は、今の読者にも届く部分です。時代背景より先に人物の感情を追うと、物語に入りやすくなります。

ここで挙げた504ページと507ページは、紹介しているKindle版のページ数です。紙の版とページ数を比べるときは、同じ形式の数値かどうかを確認してください。

上巻を読む人へ

上巻は、フィリップの幼少期から人生の選択が広がっていく段階を読みたい人に合います。主人公が最初から完成しているのではなく、周囲の人や出来事に影響されて変わっていく。その始まりを追う巻です。

一冊だけ試したい人にとって、上巻は作品の語り口や人物描写との相性を確かめる入口になります。ただし、物語は上巻だけで完結しません。フィリップの人生の結末まで知りたいなら、下巻も続けて読むことになります。

上巻の価格は2026年9月28日時点で990円が目安です。定価の目安は1,100円で、価格は時期によって変動します。電子書籍で少しずつ読み進めたい人や、長編小説を読む時間を確保できる人には、上巻から入る方法が合います。

人間の絆(上)(新潮文庫)
人間の絆(上)(新潮文庫)

下巻を読む人へ

下巻は上巻の続きとして、フィリップの恋愛や人生の転機を最後まで見届けたい人に適しています。上巻で人物や背景を知っていると、彼の選択をこれまでの積み重ねとして受け止められます。

ミルドレッドとの関係の行方を知りたい人にも、下巻は欠かせません。結末だけを確かめる読み方では、作品が積み上げてきた迷いや人間関係の重さが伝わりにくくなります。上巻から順に読むのが自然です。

下巻も2026年9月28日時点の参考価格は990円で、定価の目安は1,100円です。上下巻を同じ形式でそろえるなら、Kindle版を続けて購入できます。合計の参考価格は1,980円ですが、購入時の価格は販売状況に応じて変わります。

人間の絆(下)(新潮文庫)
人間の絆(下)(新潮文庫)

結論

人間関係の美しさや執着、失望を描く人生小説を読みたいなら、新潮文庫の『人間の絆』が合います。フィリップの歩みを出発点から結末まで追う作品です。最後まで読むなら人間の絆(上)(新潮文庫)と人間の絆(下)(新潮文庫)をそろえてください。

長編との相性を試したい人は人間の絆(上)(新潮文庫)から、すでに上巻を読んだ人は人間の絆(下)(新潮文庫)を選べます。金原瑞人訳で上下巻がそろい、Kindle版の参考価格は各990円。二冊で約1,000ページの物語に浸りたい読者に合うセットです。

派手な展開の連続より、人の気持ちが変わる過程や人生の選択が積もる様子を読みたい人におすすめです。読み終えた後、自分にとっての絆や自由を考え直したくなる。そうした余韻を求める人に、上下巻をすすめます。

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