精密機器組立工の現場で使う規定トルク締め用トルクドライバー

精密機器組立工の現場で使う規定トルク締め用トルクドライバー

オフ 投稿者: せせら編集部

この記事を書いている人(せせら)

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精密機器の組立では、締めた感触だけでねじが規定トルクに達したかを判断するのは難しいものです。締付け不足は部品のゆるみにつながり、締めすぎればねじ山や樹脂部品を傷めます。

同じラインで複数人が作業する場合、誰が締めても決めた基準に沿える工具が欠かせません。規定値が小ねじ向けのcN・mか、1N・mを超える値かで、使う工具は変わりますよね。

現場の指示値に合う測定範囲と締付け方向を確認し、必要なビットもそろえましょう。代表的なトルクドライバーと固定トルク工具を、作業値ごとに紹介します。

現場の締付管理

トルクドライバーは、指定したトルクに達したことを工具の機構で知らせたり、それ以上締めにくくしたりする工具です。手応えに頼る一般的なドライバーと比べ、決められた締付値を繰り返す作業で使えます。

たとえば0.2N・mのねじと2N・mのねじでは、必要な測定範囲が10倍違います。工具の最大値だけで判断せず、現場の規定値が調整範囲内に入るか照らし合わせてください。

早見表

商品トルク範囲・設定値精度・方向参考価格
東日 RTD30CN東日 RTD30CN0.04~0.30N・m±3%、右回転15,489円
東日 RTD120CN東日 RTD120CN0.20~1.20N・m±3%、右回転13,512円
東日 RTD500CN東日 RTD500CN1.00~5.00N・m±3%、右回転18,245円
FIRSTINFO 0.1~1.2FIRSTINFO 0.1~1.20.1~1.2N・m±6%、左右11,900円
SK11 STD-600SK11 STD-6001~6N・m±6%、右回転8,222円
FIRSTINFO 1~6FIRSTINFO 1~61~6N・m±6%、左右13,900円
TONE TG2TONE TG2固定2N・m右回転1,336円

価格は2026年9月29日時点の参考価格です。販売時期や店舗で変わります。東日のcN・m表記は、100cN・mを1N・mに換算しました。製品仕様は東日製作所のRTDシリーズ、藤原産業のSTD-600、TONEのTGシリーズ、FIRSTINFO H5178も参照しています。

東日RTD30CN

RTD30CNは4~30cN・m、つまり0.04~0.30N・mをカバーします。最小目盛は0.2cN・m。精密機器の小ねじを低トルクで締める工程に適した範囲です。

東日が示すトルク精度は±3%で、負荷方向は右です。作業標準がこの範囲にあり、精度を重視する現場なら、1N・m級の工具よりこちらが適しています。

全長は約100mm、握り部径は16mmです。参考価格は15,489円。掲載品は並行輸入品として販売されているため、購入先と保証条件も確認してください。

東日RTD120CN

RTD120CNの調整範囲は20~120cN・m、換算すると0.20~1.20N・mです。最小目盛は1cN・m。精密機器の小ねじから少し強めの固定まで、規定値が範囲内なら同じ工具で扱えます。

精度は±3%、右回転専用です。全長は約130mmで、握り部径は35mm。RTD30CNより握りが太く、設定値の上限も広いモデルです。

参考価格は13,512円です。規定値が0.20N・m未満なら範囲外になります。小ねじ工程の数値と照合してください。RTDシリーズは設定トルクに達すると空転します。メーカー仕様

東日RTD500CN

RTD500CNは100~500cN・m、すなわち1~5N・mの範囲を持ちます。最小目盛は2.5cN・m、精度は±3%。精密組立の中でも、比較的大きな固定トルクを扱う工程に適しています。

全長は約155mm、握り部径は33mmです。参考価格は18,245円。0.2N・m程度の小さな締付値は範囲外なので、小ねじ用工具としては使えません。

上限に近い値で繰り返し締めるラインでは、作業者の負担も考慮してください。

FIRSTINFO 0.1~1.2

FIRSTINFO H5178の0.1~1.2N・m仕様は、最小目盛0.01N・mです。取扱説明書と校正証明書が付属し、製品にはシリアル番号があります。証明書類を工程管理に使う現場で検討できる構成です。

精度は±6%で、左右両方向の測定に対応します。差込角は6.35mm。右ねじと左ねじの両方をトルク管理する現場では、右回転専用モデルと異なり、両方向に使えます。

参考価格は11,900円です。同じH5178の製品名で1~6N・m仕様もあります。注文時は型番だけで判断せず、必要な範囲が0.1~1.2N・mの仕様か確認してください。メーカーはこの範囲と±6%精度を掲載しています。FIRSTINFO公式仕様

SK11 STD-600

STD-600は1~6N・mを0.1N・m刻みで設定でき、精度は±6%です。プラス、六角、トルクスのビットが付属します。複数形状のねじを扱う作業でも、ビットを別々にそろえる手間を抑えられます。

測定方向は右回転専用で、全長は約175mm。設定トルクに達すると空転します。締付値が1N・m以上で、付属ビットの形状がねじ頭に合う工程に使えます。

参考価格は8,222円です。東日RTDシリーズの±3%に対し、こちらの精度は±6%。現場の規定や品質管理基準が求める精度と照らし合わせてください。藤原産業の製品仕様

FIRSTINFO 1~6

こちらも範囲は1~6N・m、最小目盛0.1N・m、精度±6%です。左右両方向に対応し、6.35mm差込のビットを使います。右ねじと左ねじが混在する工程でも、同じ範囲の工具を共用できます。

アルミ製ボディとNBRグリップを採用し、取扱説明書と校正証明書が付属します。参考価格は13,900円。左右対応や付属書類が必要な場合に検討できます。右回転だけで足りる工程では、価格差も比較してください。

0.1~1.2N・m仕様とは商品名に記載されたトルク範囲が異なります。組立票の指定が1~6N・mの範囲外なら使えません。型番表示だけで注文せず、範囲を確認してください。

TONE TG2

TG2は2N・m固定のトルクグリップです。可変範囲はなく、規定値が2N・mの工程で使う製品です。設定値を頻繁に変えるラインには適しません。

ビットは付属しないため、使用するねじ頭に合うものを別途用意します。参考価格は1,336円です。

作業指示が2N・mで固定され、使うビットも決まっている工程なら、専用工具として使えます。異なるトルク値のねじを同じ工具で締める場合は、設定変更できるモデルが必要です。

マイクロビット工具

イチネンアクセスのオッティモ13811には、プラス、マイナス、六角などのマイクロビットが付属します。微細なねじ頭に合わせてビットを使い分けられる精密ドライバーです。

トルク管理が必須の組立工程では、作業標準に合うトルク機器を用意してください。

参考価格は5,009円です。細いビットを使う仕事と、規定トルクを保証する仕事では必要な機能が異なります。

結論

精密機器の組立では、工具の価格や目盛の細かさより、規定トルクが調整範囲に入ること、締付方向が合うこと、必要な精度を満たすことを確かめてください。作業票の数値と照らし、該当する範囲のモデルを導入しましょう。

小ねじの低トルク管理にはRTD30CN、0.2~1.2N・mにはRTD120CN、1N・m以上にはRTD500CNまたは1~6N・m仕様が候補です。職場の品質基準と校正・点検ルールに適合する型式を選んでください。

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