自宅住所を公開せずに事業を続けるには?事業用住所の選び方

自宅住所を公開せずに事業を続けるには?事業用住所の選び方

オフ 投稿者: せせら編集部

この記事を書いている人(せせら)

普段は個人事業主のプログラマーとして仕事をしています。
個人で作業効率化サービスを運営し、挑戦を続ける人々を静かに応援しています。

ネットで販売を始めたいけど、特商法の表記や請求書に自宅の住所を載せるのは怖いなぁ。家を知られずに済む方法はないのかなぁ。

自分や家族が暮らす場所を、知らない人に見られる場所へ書くのは、不安になって当然ですよね。

自宅住所を隠す方法は?

まずは、自宅住所を出さずに済む一般的な方法から確認しましょう。

ネットで物やサービスを売る人は、事業者の住所などを「特定商取引法に基づく表記」(特商法表記)として載せる必要があります。そこで使われるのが、実際に働く場所ではなく住所だけを借りる「バーチャルオフィス」です。

自宅とは別の事業用住所を借り、表記や請求書にはその住所を書きましょう。

ブログの運営者情報や請求書の差出人も同じ住所にそろえれば、自宅住所を外に出す場面を減らせます。

住所だけ借りて困らない?

住所だけ借りると聞くと、届いた郵便がどうなるのか気になりますよね。

借りた住所に届いた郵便は、「郵便転送」というしくみで自宅などへ送り直してもらえます。ただし、何回まで料金内で転送してもらえるか、送料は別にかかるか、書留をどう受け取るかは、サービスごとに違います。

郵便を受け取れないと、取引先からの書類を見落とすことにもなります。料金だけでなく、郵便の扱いを契約前に確認しておきましょう。

どのサービスが候補?

手段が決まったので、住所を借りられる具体的な候補を見ていきましょう。

会社を作るときに本店の住所を国に登録することを「法人登記」といいます。今は個人事業でも、将来法人にする可能性があるなら、登記にも使える住所を選んでおくと住所を変える手間が省けます。

  • GMOオフィスサポート
  • NAWABARI
  • Karigo

いずれもバーチャルオフィスを提供するサービスです。名前だけでは差が分からないので、「1年分の総額」と「料金内の郵便条件」の2つの基準で絞りましょう。料金や条件は変わるため、比べるときは各公式サイトで最新の内容を確認してください。

費用は何で比べる?

候補はどれも住所を貸してくれるので、まず払う額で比べましょう。

バーチャルオフィスの費用は、毎月の料金だけではありません。最初にかかる入会金や、郵便を送ってもらうたびの郵送費が別になっていることがあります。また、年払いの「月額◯円」は、一括で払う額を12で割った目安であることが多いです。

比べるときは、月額表示ではなく、入会金と郵送費を含めた1年分の総額で見ましょう。

郵便条件はどう見る?

費用の見当が付いたら、次は日々の使い勝手を決める郵便条件です。

「月◯回転送」とあれば、その回数分の転送が料金内という意味です。また、書留などをスタッフが代わりに受け取る「代理受領」に対応しているかで、受け取りやすさが変わります。

料金内の転送回数、郵便が届いたときの知らせ方、書留の受け取り方の3点を確認しましょう。

安く始めるならどこ?

前の章の2つの基準、「1年分の総額が読めるか」と「郵便条件が料金内で足りるか」に照らすと、候補を一つに絞れます。

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今回の想定は、ネット販売を始める個人事業主で、将来の法人化も考えている人です。この用途には、私はバーチャルオフィス1をおすすめします。

選ぶ理由は、基準の2つを両方満たしているからです。基本料金に、住所の利用・法人登記・月4回の郵便転送・郵便が届いたときのLINE通知・DM(広告郵便)の破棄が含まれています。簡易書留はスタッフが代理でサインして受け取り、本人限定郵便は不在票を受け取ってLINEで連絡してくれます(いずれも無料)。料金の内訳が公式に明記されているので、1年分の総額を前もって計算できます。

一方で、実際に作業する場所が必要な人や、電話番号も借りたい人には向きません(電話転送サービスは新規受付を停止しています)。

1年でいくらかかる?

「総額が読める」という理由を、実際の数字で確かめましょう。

2026年10月13日確認の公式料金では、年間契約は月880円(一括10,560円)です。初年度のみ入会金5,500円がかかるので、初年度の合計は16,060円になります。1か月ずつの単月契約は月3,960円です。

転送の回数は基本料金に含まれますが、郵送費は重さに応じて別にかかります。50gまで150円、100gまで250円、150gまで350円、250gまで450円、500gまで600円で、500gを超えると宅急便です。

初年度の見積もり例

田中さん(ネットショップ用に年間契約、届く郵便は月に数通の封書)の場合です。

  • 入会金:5,500円(初年度のみ)
  • 年間契約:10,560円(一括)
  • 合計:16,060円
  • 別途:転送してもらう郵便の郵送費(50gまでなら1回150円)

掲載料金での計算例です。郵送費は届く郵便の量と重さで変わります。

申し込む前の注意は?

金額が分かったら、契約後に戻せない条件と、使えない場合を先に知っておきましょう。

途中解約には、どんな理由でも応じてもらえません。年間契約にするなら、1年は使う前提で申し込みましょう。

また、特定の業種を営むには国などの許可(許認可)が必要で、その条件上この住所を使えない業種があります。公式では、税理士・弁護士・古物商・人材派遣業・宅建業などが挙げられています。アダルトや情報商材などは審査自体を断られます。

拠点は渋谷・神保町(千代田)・広島の3か所です。必要に応じて、郵便開封スキャン(月880円)や時間外受取ポスト(月2,640円、年払い)などのオプションも追加できます。

申込はどう進む?

条件を理解したら、申込から表記の差し替えまでを順に進めます。

  1. 公式サイトで拠点(渋谷・神保町・広島)を選ぶ
  2. オンラインで申し込み、eKYC(スマートフォンで本人確認書類と顔を撮影して行う本人確認)を済ませる
  3. 審査結果を待つ(最短即日)
  4. クレジットカードで初期費用を決済し、利用を開始する
  5. 特商法表記・運営者情報・請求書の住所を借りた住所に差し替える

申込から差し替えまでの例

田中さんは、許認可上使えない業種に自分が当たらないことを先に確かめました。当たると、申し込んでも住所を使えないからです。そのうえで渋谷の拠点を選んで申し込み、審査後にカード決済。利用開始後は、自宅住所を公開しないという目的どおり、ネットショップの特商法表記と請求書の住所を新しい住所に書き換えました。

まず何をする?

ここまでで、方法・選び方・手順がそろいました。

まずは、自分の業種が利用できない業種に当たらないかを、公式サイトで確かめてみましょう。

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