
漏水調査用サーモグラフィおすすめ6選|解像度・熱感度・融合画像で比較
壁や天井の染みだけでは、漏水経路を特定しづらいことがあります。
サーモグラフィは、水分そのものではなく、蒸発や熱伝導によるわずかな温度差を色で見せます。機種ごとに赤外線解像度、熱感度(NETD)、可視画像との重ね合わせ、レポート連携が違います。
自宅の目星付けなら入門機、施主説明や報告書まで必要なら中〜上位機が向きます。
この記事では、漏水・雨漏り調査で選びやすい6機種を、条件別に整理します。
おすすめ早見表
漏水調査では「細かい温度差が見えるか」「場所が写真で説明しやすいか」が重要です。
条件別の早見表にまとめました。
| 条件 | おすすめ商品 | 主なスペック | 決め手 |
|---|---|---|---|
| まず安く目星をつけたい | HIKMICRO Eco | 96×96(SuperIR 240×240)/NETD<50mK | 価格帯・広角50° |
| 熱画像と可視を同時に残したい | HIKMICRO Eco-V | 96×96+可視640×480/フュージョン | 入門価格で可視付き |
| 業務で壁・天井を安定して見たい | HIKMICRO B10S | 256×192/NETD<40mK/漏水シーン | 感度とガン型の扱いやすさ |
| 現場で画像共有したい | HIKMICRO B20S | 256×192/Wi-Fi/漏水シーン | Viewerアプリ連携 |
| ポケットサイズで報告までしたい | FLIR C5 | 160×120/MSX/Ignite | 携帯性+クラウド共有 |
| 微差を高精度に残したい | testo 883 | 320×240/NETD 0.04℃以下/手動フォーカス | 住宅診断向けの画質とレポート |
HIKMICRO Eco
Ecoは、赤外線解像度96×96、SuperIR処理時240×240のハンディ機です。
熱感度はNETD<50mK、視野角は50°×50°で、壁や天井の広い面をざっとスキャンしやすい構成です。
測定範囲は−20〜550℃、最短撮影距離は0.1m、連続駆動は最大約8時間です。
IP54・2m落下耐性があり、屋内現場の扱いにも向きやすい一方、ネイティブ解像度は入門クラスなので、細い配管の特定には向きにくいです。
公式価格は税込29,998円前後です。

HIKMICRO Eco-V
Eco-VはEcoと同系統で、可視カメラ(640×480)とフュージョン表示が追加されたモデルです。
赤外線は同じく96×96(SuperIR 240×240)、NETD<50mK、FOV 50°×50°です。
熱画像と可視画像を同時保存できるため、染みの位置を写真付きで残しやすいのが強みです。
画面は2.4インチと小さめなので、施主へのその場説明にはBシリーズやスマホ連携機の方が見やすい場合があります。
公式価格は税込34,980円前後です。

HIKMICRO B10S
B10Sは、赤外線256×192、NETD<40mKのガンタイプです。
2MP可視カメラ、Fusion/PIP表示、漏水・断熱・床暖房などのシーンモードを備え、温度差の微細な漏水候補を拾いやすい構成です。
FOVは37.2°×50.0°、最短0.3mのフォーカスフリー、連続駆動は約6時間、IP54・2m落下耐性です。
Wi-Fiは非搭載のため、その場でのタブレット共有が主目的ならB20Sが向きます。
日本国内の実売はおおよそ5〜6万円台です。

HIKMICRO B20S
B20SはB10Sと同クラスの256×192/NETD<40mKに、Wi-Fiを加えたモデルです。
漏水シーンやSmart SuperSceneアラーム、Fusion/PIP、HIKMICRO Viewerでの画像共有が使えるため、現場説明向きです。
画面は3.2インチ(640×480表示)、測定範囲−20〜550℃、駆動約6時間、IP54・2m落下耐性です。
SuperIRで熱画像を強調表示できますが、最終判断は含水率計や散水調査との併用が前提です。
公式価格は税込82,280円前後です。

FLIR C5
C5は、ポケットサイズの160×120サーモグラフィです。
MSXで可視ディテールを熱画像に重ね、場所の把握を助けます。可視カメラは5MP、FOVは54°×42°、NETDは<70mKです。
測定範囲は−20〜400℃、バッテリー約4時間、IP54・2m落下耐性、Wi-Fi経由でFLIR Igniteへ直接アップロードできます。
解像度は256クラスより低いため、広い壁のざっくり探索や報告書の共有向きで、微細な温度差の拾い上げは上位機に劣ります。
国内実売はおおむね15万円前後です。

testo 883
testo 883は、住宅・雨漏り診断向けの320×240機です。
温度分解能は0.04℃以下(40mK)、SuperResolution時は640×480保存、手動フォーカスで最短約10cmまで寄れます。
標準レンズFOVは30°×23°、測定範囲−30〜+650℃、可視5MP、Wi-FiアプリとIRSoftによるレポート作成に対応します。
スケールアシストや表面湿度モードなど、建物診断向け機能が揃う一方、価格は60万円台後半〜とプロ用途の投資になります。
報告書品質と微差検知を優先する業者向けです。

主要6商品の比較
主要6商品の、漏水調査で効く仕様を一覧にしました。
| 比較項目 | HIKMICRO Eco | HIKMICRO Eco-V | HIKMICRO B10S | HIKMICRO B20S | FLIR C5 | testo 883 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 赤外線解像度 | 96×96(SuperIR 240×240) | 96×96(SuperIR 240×240) | 256×192 | 256×192 | 160×120 | 320×240(SR時640×480) |
| 熱感度(NETD) | <50mK | <50mK | <40mK | <40mK | <70mK | 0.04℃以下 |
| 温度範囲 | −20〜550℃ | −20〜550℃ | −20〜550℃ | −20〜550℃ | −20〜400℃ | −30〜+650℃ |
| FOV | 50°×50° | 50°×50° | 37.2°×50.0° | 37.2°×50.0° | 54°×42° | 30°×23°(標準) |
| フォーカス | フリー(最短0.1m) | フリー(最短0.1m) | フリー(最短0.3m) | フリー(最短0.3m) | フリー(熱0.1m/MSX0.3m) | 手動(最短約0.1m) |
| 可視/融合 | なし | 可視640×480/フュージョン | 2MP/Fusion・PIP | 2MP/Fusion・PIP | 5MP/MSX・PiP | 5MP/切替 |
| 漏水向け機能 | シーンモード(公式記載) | 可視同時保存 | Water Leakシーン | Water Leak+Wi-Fi共有 | Ignite報告 | ScaleAssist・湿度モード・IRSoft |
| Wi-Fi/アプリ | なし | なし | なし | あり(Viewer) | あり(Ignite) | あり(Thermography App) |
| IP/落下 | IP54/2m | IP54/2m | IP54/2m | IP54/2m | IP54/2m | IP54 |
| 駆動時間 | 約8時間 | 約8時間 | 約6時間 | 約6時間 | 約4時間 | 約5時間(+20℃時) |
| 価格帯の目安 | 約3万円 | 約3.5万円 | 約5〜6万円 | 約8万円 | 約15万円前後 | 約60万円台後半〜 |
価格は販売店・時期で変動します。購入前に最新の掲載を確認してください。
漏水調査での選び方と使い方
サーモグラフィは漏水を「確定」する装置ではなく、温度異常の候補を絞る道具です。
- 解像度:壁面のざっくり探索なら160〜240クラスでも可。細い経路や報告用の鮮明さなら256以上、精密診断なら320クラス
- 熱感度:数値が小さいほど微差に強い。漏水・結露ではNETD 40〜50mK前後が扱いやすい目安
- 融合画像:染み位置の説明にはMSXやFusionがあると誤解が減る
- 使い方:レベル/スパンを狭め(例:10〜20℃幅)に固定し、雨後や内外温度差がある時間帯に撮影する
- 併用:含水率計、散水調査、目視で最終確認する
屋根面は晴天の日中など、温度差が開きやすい条件の方が異常が浮かびやすいです。
よくある質問
サーモグラフィだけで漏水箇所を断定できますか?
できません。映るのは温度差であり、水分そのものではありません。候補箇所を絞ったあと、含水率測定や散水・解体調査で裏取りするのが一般的です。
自宅の雨染み確認に、最初の1台はどれがよいですか?
予算を抑えて目星付けするならHIKMICRO Eco、写真と熱画像をセットで残すならEco-Vが無難です。業者への説明資料まで自前で作るなら、B20SやFLIR C5の共有機能も検討余地があります。
条件別のおすすめ
紹介した商品の使い分けを、条件別にまとめます。
- 初めて漏水の目星を安くつけたいなら、HIKMICRO Ecoがおすすめ
- 熱画像と可視を同時に残したいなら、HIKMICRO Eco-Vがおすすめ
- 業務で感度と取り回しを優先するなら、HIKMICRO B10Sがおすすめ
- 現場での画像共有までしたいなら、HIKMICRO B20Sがおすすめ
- ポケットサイズでクラウド報告したいなら、FLIR C5がおすすめ
- 住宅診断の画質とレポート品質を最優先するなら、testo 883がおすすめ

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