ミシンの糸こま押さえをなくした|大・中・小の違いと対応機種の調べ方

ミシンの糸こま押さえをなくした|大・中・小の違いと対応機種の調べ方

オフ 投稿者: せせら編集部

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糸こま押さえが見当たらず、上糸の準備で手が止まると、似た部品で代用してよいのか迷いますよね。押さえがないままミシンを動かさないでください。誤った部品・サイズ・向きは、機種や誤り方によって糸絡み、糸切れ、故障、針折れにつながります。

糸こま押さえの大・中・小は、メーカー共通の規格ではありません。同じメーカーでも機種ごとに付属サイズや形が違うなら、何を手がかりに交換品を特定すればよいのでしょうか。

手がかりは、本体の型式と公式取扱説明書です。取扱説明書の部品名・サイズ・向きを確かめ、部品番号が載っていなければ型式を伝えてメーカーや購入店へ照会しましょう。

目次

糸こま押さえがないままミシンを動かさない

取扱説明書に糸こま押さえが載っている機種では、正しい部品が分かるまでミシンを動かさず、似た部品を差し込んで試すのも避けてください。

ブラザーCPV72系の取扱説明書では、糸こまより小さい押さえによって糸が切り欠きへ引っかかり、糸切れ・故障・針折れにつながると警告しています。別系統の取説にも、正しくない押さえや向きは糸立て棒への糸絡みや故障の原因になるとの案内があります。

なくした部品は、本当に糸こま押さえでしょうか。糸こま押さえは、糸立て棒や布を押さえる押さえ金とは別の部品です。

名称役割間違えやすい部品
糸こま押え/糸こま押さえ/糸コマ押さえ主に横向きの糸こまを糸立て棒に保持糸立て棒、押さえ金
糸巻き当て座JUKIで使われる同系統の部品名下糸巻き軸のボビン押さえ
スプールキャップ通販で使われる同系統の部品名ボビンキャップ、糸こま受け台
糸こま受け台/糸コマ座/フェルト/クッション糸こまの下に置く受け部品横向き糸こま用の押さえ
糸立て棒/補助糸立て棒糸こまを通す棒糸こま押さえ

ワッシャーや厚紙、テープで形を合わせても、本来の押さえと同じ働きになるとは限りません。なくした部品を切り分ける前に、こうした自作品を差し込まないでください。

本体の型式から公式取扱説明書を探す

糸こま押さえを探す手がかりは、本体に記された型式と公式取扱説明書です。同じメーカーで外観が似ていても、別機種の付属部品をそのまま使える根拠にはなりません。

本体には、どの名前を探せばよいのでしょうか。販売名だけで検索結果を決めず、銘板に書かれた型式や機種コードまでそのまま控えてください。

  1. 本体の背面・側面・底面を確認し、販売名や型式が書かれた銘板を探す
  2. 銘板の販売名・型式・機種コードを省略せず控える
  3. メーカー公式サポートで、その型式か機種コードに対応する取扱説明書を開く
  4. 取説内の標準付属品・糸こまのセット・上糸のかけ方を順に確認する

標準付属品で分かるのは部品名です。糸こまのセットと上糸のかけ方には、該当部品の使い方が載っています。型式が一致する公式取説が見つからない時は、同じシリーズ名や似た外観の機種の取説で置き換えないでください。

糸こま押さえではなく、糸立て棒そのものが折れている場合は、交換する部品が別です。型式から糸立て棒を探す手順は、次の記事で確認できます。

関連記事:
ミシンの糸立て棒が折れた|本体型番から交換部品を探す方法

横向きの主糸立て棒か縦向きの補助糸立て棒かを見る

公式取扱説明書を開いたら、最初にどの図を見ればよいのでしょうか。主糸立て棒か補助糸立て棒かによって、周りに使う部品が変わる機種があります。

横向きの主糸立て棒では、糸こま押さえや糸巻き当て座で糸こまを保持する機種があります。ただし、横向きならどの押さえでも使えるわけではないので、該当機種の取説図を確認してください。

縦向きの補助糸立て棒では、ジャノメの取説に糸こま受け台とフェルトを使う例があります。JUKI HZL-301Jでは糸コマ座を使うため、縦向きだから押さえ類が不要だと決めないでください。

糸立て棒の状態使う部品の例確認先
横向きの主糸立て棒糸こま押さえ、糸巻き当て座該当型式の取説図
縦向きの補助糸立て棒糸こま受け台、フェルト、糸コマ座該当型式の取説図

水平釜は下糸を入れる釜の方式で、上糸の糸こまが横向きという意味ではありません。「水平釜対応」という表示だけで糸こま押さえを決めないでください。

大・中・小はメーカー共通のサイズではない

糸こま押さえの大・中・小は、メーカー共通のサイズではありません。同じ「大」と書かれていても、外径・穴の大きさ・裏側の形・糸立て棒とのはまり方まで共通とは限りません。

同じメーカーなら、付属構成も同じなのでしょうか。実際には機種によって変わり、BrotherはCPV72系が大・中、PP1系取説が大・中・小・特殊です。JUKIもHZL-FQ65は3サイズ、HZL-F3000は2サイズ、HZL-G200は大のみと揃っていません。

メーカー・機種例公式資料で確認できた付属サイズ構成の特徴
Brother CPV72系大・中2サイズ構成
Brother PP1系取説大・中・小・特殊4種類の記載
JANOME取説 861-800-735大・小2サイズ構成
JANOME Continental M7 Professional大・小・特殊3種類の構成
JUKI HZL-N25大・小2サイズ構成
JUKI HZL-FQ65大・中・小3サイズ構成
JUKI HZL-F3000大・中小の付属記載なし
JUKI HZL-G200大のみの付属記載
SINGER 160小・中・大3サイズ構成

糸こまの外径や糸立て棒の太さを測っただけで、適合品だと判断しないでください。自分の機種の公式取説に載っているサイズだけを、交換品の範囲として扱ってください。

押さえの表裏と糸端の向きは取説図に合わせる

同じ糸こま押さえでも、糸こまを置く向きや押さえの表裏は機種ごとに違います。文章の「外側」「手前」だけで決められるのでしょうか。

Brother CPV72系は、糸端を糸こまの下側から手前に出し、押さえを右端まで差す例です。Brother PP1系では、押さえの丸みをおびた面を外側にして奥まで付ける取説の指示に従いましょう。

JANOME取説 861-800-735 は、糸端を糸こまの下から手前へ出し、押さえを糸こまへ押し付ける例です。一方、JUKI HZL-301Jは小さい糸こまで当て座を裏にするため、同じ向きにはそろえられません。

取説図では、次の箇所を確かめましょう。

  • 糸こまの向き:糸端が出る側と糸こまの向き
  • 押さえの表裏:平らな面・丸みのある面のどちらが本体側か
  • 差し込み位置:押さえを奥まで入れる位置と糸こまへの当たり方

取説の図は、メーカーによって左右・本体側・外側の見え方が変わります。「丸みのある面は必ず外側」のような共通ルールにはせず、自分の機種の図と同じ配置にしてください。

純正部品番号が分からなければ型式を伝えて照会する

取扱説明書で確認すべき情報は、純正部品番号と部品名です。番号が見つからない時は、見た目や通販の表記で補わず、メーカー窓口か購入店へ本体型式を伝えて照会してください。

JANOMEの公式資料で確認できる番号は次の3つです。番号・部品名・対応機種は、一組での照合が必要です。

公式部品番号部品名対応を確認できた機種
822020503糸こま押さえ(大)E521、Continental M7 Professional
822019509糸こま押さえ(小)E521、Continental M7 Professional
862408008糸こま押さえ(特殊)Continental M7 Professional

取説に番号がない場合は、窓口へ次の4点を伝えてください。

  • メーカー名と販売名
  • 本体の型式と機種コード
  • 取説に載っている部品名
  • 取説に載っている必要サイズ

E521とContinental M7 Professionalで大・小の番号が同じでも、他機種への適合を証明できないため、JANOMEの番号を別機種へ流用してはいけません。Brother・JUKI・SINGERの番号は、該当機種の公式取説かメーカー窓口で確かめてください。

注文前に型式・番号・形をもう一度照合する

注文ボタンを押す前に、商品ページの記載を本体と公式取扱説明書に照らし合わせましょう。メーカー名や「大・中・小」が合うだけでは、適合を証明できません。

商品ページで照合するのは、次の6項目です。

  • ☐ 本体型式:対応機種欄に自分の型式の記載
  • ☐ 公式部品番号:取説や公式資料と同じ番号
  • ☐ 主糸立て棒/補助糸立て棒:使用する棒と商品の用途の一致
  • ☐ 付属サイズ:自分の機種の取説に載るサイズと商品の表記
  • ☐ 穴・はめ合い:公式部品と同じ穴の形と糸立て棒へのはまり方
  • ☐ 取説の方向:取説図に合う押さえの表裏と取り付け方向

1項目でも違う、または記載がなく確かめられない商品は注文しないでください。「ほとんどの家庭用ミシンに対応」という表現や、ブランド名・外径・色だけでは足りません。

取り付けたら糸の引っかかりを見て低速で試す

新しい糸こま押さえを取り付けた直後は、本縫いの前に糸の出方を確かめる必要があります。取説どおりに付けた後は、手で糸を引く確認と低速運転の順です。

押さえを取説の指定位置まで入れ、糸を手でゆっくり引いてください。途中で重くなる時や切り欠きへ引っかかる時は、残布で縫う前に止めてください。

取り付け後の確認は次の5段階です。

  1. 取説図と同じ向きで、押さえを指定位置まで取り付ける
  2. 糸を手で引き、滑らかに繰り出せるか確かめる
  3. 押さえと糸こまの隙間・がたつき・切り欠きへの引っかかりを見る
  4. 残布を使い、ミシンを低速で動かす
  5. 糸絡み・異音・糸切れ・針の異常があれば停止する

低速で問題がなくても、すべての速度や糸で安全に使えるとは断定できません。異常が出た押さえを削ったり、穴を広げたりせず、使用を中止してください。

まとめ|型式と純正番号を確認できる押さえだけを使う

使えるのは、本体型式と純正部品番号を確認できる糸こま押さえだけです。部品が分かるまではミシンを動かさず、見た目の似た物で縫えるか試さないでください。

大・中・小というサイズ名やメーカー名だけでは、適合を確認できません。確認順は次の8段階です。

  1. 糸こま押さえがない状態ではミシンを動かさない
  2. なくした物が糸こま押さえか、別の部品かを切り分ける
  3. 本体の銘板から販売名・型式・機種コードを控える
  4. 主糸立て棒か補助糸立て棒か、糸こまの向きを取説図で確認する
  5. 公式取説に載る押さえのサイズと取り付け方向を確かめる
  6. 純正部品番号を確認し、不明なら型式を伝えてメーカーか購入店へ照会する
  7. 注文前に型式・番号・棒の種類・サイズ・穴・取り付け方向を照らし合わせる
  8. 取り付け後は残布を低速で縫い、糸絡み・異音・糸切れ・針の異常があれば停止する

汎用品を試したり、「大だから合う」とサイズ名だけで注文したりしないでください。自分の機種への適合を確認できた押さえが、取説どおりに使える交換品です。

ミシンの糸こま押さえでよくある質問

糸こま押さえをなくしたまま一時的に使えますか?

取扱説明書に糸こま押さえが載っている機種では、正しい部品が分かるまでミシンを動かさないでください。ワッシャー・厚紙・テープの自作品は、本来の押さえと同じ働きになるとは限りません。誤った部品や向きは、糸絡み、糸切れ、故障、針折れにつながります。

大・中・小のどれを選ぶか分からない時はどうしますか?

本体の銘板で型式・機種コードを控え、その機種の公式取説に載るサイズを確認しましょう。大・中・小はメーカー共通規格ではなく、同じメーカーでも付属構成が異なります。取説にないサイズを、糸こまの外径や棒の太さだけで決めないでください。

縦向きの補助糸立て棒にも同じ押さえを使いますか?

同じ押さえを使うとは限りません。縦向きの補助糸立て棒では、糸こま受け台・フェルト・糸コマ座を使う機種があります。該当機種の取説図で、補助糸立て棒の部品構成を確かめてください。

公式取説に部品番号がない時はどう探しますか?

本体の販売名・型式・機種コードと、取説に載る部品名・必要サイズをメーカー窓口か購入店へ伝えてください。通販の商品を注文できるのは、窓口で確認した純正部品番号と対応機種の両方が一致する場合です。メーカー名や外径だけでは、適合を証明できません。

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