陶磁器釉薬科学の解説書おすすめ|組成図と専門の深さを解説

陶磁器釉薬科学の解説書おすすめ|組成図と専門の深さを解説

オフ 投稿者: せせら編集部

この記事を書いている人(せせら)

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陶磁器の釉薬を本で学ぶとき、知りたいのは色や調合例でしょうか。それとも、原料の組成が焼成後の表情へどうつながるか。写真や試験片の数に加えて、図が何を整理しているかも見どころです。

釉薬の組成図には、原料配合の変化と焼き上がりを並べる図もあれば、酸化物の比率から性質を考える式もあります。名前が似ていても、読者に伝える内容は異なります。

ここでは『釉薬づくり入門』を中心に、調合見本と科学的な説明の深さを見ます。はじめて学ぶ人に、どんな知識を得られる本なのかを整理しました。

早見表

書名参考価格
釉薬づくり入門: 有田焼の老舗材料店に教わる調合例釉薬づくり入門: 有田焼の老舗材料店に教わる調合例13,670円

組成図の役割

三角座標は、三つの原料や成分の割合を三角形上に置いて、配合の違いを見渡す図です。頂点に近いほど、その成分の割合が大きくなります。点ごとの試料を焼き比べれば、配合と釉面の変化を対応させて考えられます。

岡山県立大学の釉薬調合の授業でも、三原料を使った調合・焼成試験と三角座標を結び付けて学びます。図を眺めるだけでは答えは出ません。試料の結果を座標上の位置へ戻し、配合をどちらへ動かすと表情が変わるか考えるための地図ですね。授業内容

釉薬科学の深さ

釉薬は焼成中に溶け、冷える過程でガラス質の層をつくります。仕上がりには、原料の割合に加えて素地や焼成の雰囲気、温度、冷却も関わります。

試料の見た目を読むことと、組成から溶融や粘性、結晶化の仕組みを説明することには距離があります。釉薬の科学を専門的に学ぶ本は、組成計算や構造、物性、乳白釉や結晶釉の成立まで扱います。

たとえばCiNii Booksに登録された高嶋廣夫著『陶磁器釉の科学』は、「釉の組成計算」「釉の構造」「釉の組成と物性」などを含む344ページの専門書です。書誌と目次からも、『釉薬づくり入門』とは説明の重心が違うと分かります。

「釉薬の科学」と検索する読者も、求める深さを考えてみてください。作例から調合を学ぶ実践寄りか、成分と物性の関係を読み解く理論寄りかで、期待する一冊は変わります。

本書の見どころ

有田焼の老舗材料店に教わる調合例を掲げている点も、本書の特徴です。

図と試験片

組成図は、ひとつの正解より配合の変化する方向を見せます。三角座標上の近い点を比べ、成分の増減で艶や色がどう動くか観察する。その繰り返しが、配合を暗記する段階から先へ進む助けになります。

図や写真は実験結果を整理する道具で、作品への再現を保証する表ではありません。窯の温度分布や冷却、原料の性質が変われば、同じ配合でも差が出ます。試験片を結論ではなく、次の試験を考える資料として読むのが実践的です。

組成図の大きさや数だけでは、本の内容は分かりません。図上の配合と釉面が対応しているか、焼成条件も添えられているか。目次や紙面見本から確認すれば、図の役割をつかめます。

結論

釉薬の色と調合を学びたい人には、『釉薬づくり入門: 有田焼の老舗材料店に教わる調合例』がおすすめです。

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