
便座の取付ボルトをなくした|上面・下面固定と対応部品の選び方
便座を外したあと、取付ボルトやゴムの部品が見当たらないと、残っている片側を見ながら似た物を買いたくなりますよね。ですが、この部品は穴の間隔やねじ径が合うだけでは固定できない事があります。
買う前に、便器ではなく便座本体の品番を控えてください。そのうえで、下からナットを締める下面固定か、上からゴムブッシュへ締める上面固定かを確かめます。
便座やベースプレートが動く状態では座らないでください。品番と残っている部品を撮影しておくと、メーカーへ必要な情報をまとめて伝えられます。
目次
なくしたのは便座を便器へ留める部品か
探しているのは、便座や温水洗浄便座のベースプレートを、便器上面に並ぶ2つの穴へ固定する部品です。外した時の写真がなければ、反対側に残っている部品と取付穴を見てください。
| 部品が付いていた場所 | 便座の固定部品か | 見分ける目安 |
|---|---|---|
| 便器上面の2つの取付穴 | 該当 | 便座やベースプレートを留めるボルト、ナット、ゴム部品 |
| 便器と床の接合部 | 別部品 | 便器本体を床へ固定するボルトやナット |
| 便器とタンクの接合部 | 別部品 | タンクを便器へ固定するボルトやパッキン |
| 便座の裏面 | 別部品 | 便座を受けるゴム足やクッション |
便座の取付部品は、金属や樹脂のボルトだけとは限りません。ナット、ワッシャー、半球状のパッキン、穴へ入れるゴムブッシュまで一組になっている物もあります。小さな部品を1個なくしただけでも、残っている側を一式で撮影し、同じ構成の部品をメーカーへ確認してください。
便器の取付穴にひびや欠けがある時や、便座のヒンジ自体が割れている時は、ボルトの交換だけでは直りません。一体型やタンクレストイレも便座部分だけを分解せず、品番を控えてメーカーや施工店へ相談してください。
便器より先に便座本体の品番を探す
便座は後から交換されている事があり、便器がTOTOでも便座はPanasonicという組み合わせがあります。部品を探す時は、便器ではなく便座本体のラベルから確認しましょう。ラベルの場所は、ふたの裏、便座の裏面、本体後部、温水洗浄便座の側面などです。
品番は数字だけでなく、ハイフンや末尾の色・仕様記号まで一字ずつ控えてください。似た番号でも取付部品が違う場合があるので、文字のメモに加えてラベル全体も撮影しましょう。
- メーカー名、品名、品番、末尾記号が読めるラベル
- 反対側に残っているボルト、ナット、ワッシャー、ゴム部品の表と裏
- 便器上面にある2つの取付穴
- 温水洗浄便座なら、外したベースプレートと取付位置
ラベルが薄れて読めない場合は、似た品番を予想して注文しない方が良いです。便座全体、ラベルの跡、ヒンジ周り、残っている部品、取付穴を撮影してください。取扱説明書や購入記録も残っていれば、一緒にメーカーへ伝えます。
便器の下を見て上面固定・下面固定を見分ける
固定方式を見分ける手がかりは、便器の下にナットがあるかどうかです。ボルトの先にナット、ワッシャー、パッキンが見えるなら下面固定。下面にナットがなく、便器の上からねじを締める作りなら、ゴムブッシュや筒状のさやを使う上面固定の可能性があります。
| 見る場所 | 下面固定 | 上面固定 |
|---|---|---|
| 便器の下面 | ナットやワッシャーあり | ナットなし、または非貫通穴 |
| 締める位置 | 上からボルトを通し、下からナット締め | 上からねじを締め、穴内のゴムブッシュやさやを固定 |
| 主な構成部品 | ボルト、ナット、ワッシャー、パッキン | ねじ、ワッシャー、ゴムブッシュ、さや、取付金具 |
上面固定は、M6のねじを1本用意すれば終わりではありません。ねじを締めるとゴムブッシュが広がる物や、専用のさやと取付金具を組み合わせる物もあるため、元の部品と同じ構成かまで確認してください。
脱着式の温水洗浄便座では、便座本体ではなく、下にあるベースプレートを2本の部品で固定している場合もあります。ただ、便器の下へ手が入らないだけでは、上面固定と断定できません。見えにくい時は無理に手を入れず、残っている部品と品番別の施工説明書を見比べてください。
穴ピッチ140mmやM6だけでは適合しない
便座の取付穴を測る時は、左右の穴の中心から中心までを測ってください。これが穴ピッチです。140mmでも同じ部品が使えるとは限りません。この採寸値は、品番から調べた固定部品が便器に合うか、最後の照合に使ってください。
| 測る項目 | その数字だけでは断定できない理由 |
|---|---|
| 左右の穴の中心間ピッチ | 140mmが同じでも、穴の形や取付部の作りが違う場合あり |
| 穴径、穴の深さ、取付部の厚さ | ゴムブッシュや下面固定ボルトが収まる範囲に影響 |
| ボルト径と首下長さ | M6でも長さ、ねじ山、頭の形に違いあり |
| ワッシャー、パッキン、ナットの順番 | 固定セットが違うと元通りに固定不可 |
| ベースプレート位置、便器先端までの距離、タンクとのすき間 | 便座の位置調整と本体の着脱範囲に影響 |
LIXILは、自社の洋風便器について穴ピッチ140mm、取付穴部分の厚さ15~90mmと案内しています。ただし、厚さは機種ごとに違うため、この数字をLIXIL以外の便器へそのまま当てはめないでください。
Panasonicの現行案内でも、便座のシリーズに加えて、穴が下まで貫通しているか、穴の周りに段差があるか、穴径がφ18mm以上かで固定方式が変わります。M6や140mmの表示だけで汎用品を買わず、品番に合う施工説明書の条件と照合してください。
メーカー部品番号と固定セットを照合する
便座品番が分かれば、メーカーの施工説明書や部品検索から正式な部品番号をたどれます。固定セットの中身を確かめた後で、手元の寸法と照合してください。正式な部品番号を確かめずに似たボルトを購入すると、固定方式を取り違えたり、必要なパッキンが足りなかったりします。
左右2本のセットで指定されている場合は、片側だけ別の汎用品を混ぜない方が良いです。TOTOやPanasonicも取付部品は1種類ではなく、便座のシリーズや便器側の穴で指定が変わります。便座品番との対応を公式情報で確認できない商品は、見た目や出品名が近くても使わないでください。LIXILのRK-122も、対象便座が分からないまま1000-122Aの代わりにはできません。
SANEI PW902-34は公式の対象8機種に限る
SANEIのPW902-34は、ロングタイプの便座取付具が2個入った補修部品です。公式の対象便座は、PW902、PW903、PW9040、PW9050、PW9051、PW9070、PW9090、PW9091の8機種となっています。
購入先でも、メーカー名と部品番号PW902-34が一致するかを見てください。使えるのは、手元の便座品番が8機種のどれかに一致する場合だけです。名前の似ているPW902-33とも、対象機種を混同しないようにしましょう。

LIXIL 1000-122Aは対象CWシリーズに限る
LIXILの1000-122Aは、取付ボルトが2本入った部品です。公式の対象は、CW-Aシリーズ、CW-200U・200UE、CW-2、CW-4、CW-7、CW-10、CW-200・400・700・1000シリーズ。長さAが128mm、外径Bが50mmです。
購入前に、メーカー名と部品番号1000-122Aの一致を確認してください。寸法が近い、LIXILの便座というだけでは使えません。便座品番が公式の対象シリーズに含まれている場合だけ購入してください。

温水洗浄便座は電源・アース・止水を先に
温水洗浄便座は、普通便座と違って電気と水道につながっています。取付ボルト周りだけを触る場合でも、外し方は機種によって違います。作業前に品番別の施工説明書を開いてください。
- 品番に合う施工説明書で、取り外す範囲と手順を確認する
- 電源プラグをコンセントから抜く
- アース線を外す
- 止水栓を閉める
給水ホースを外す手順がある場合は、残っている水を受けるバケツやタオルも必要です。古い給水ホースを使わないよう案内されている機種もあるため、再利用できるかを見た目で決めないでください。
電源が直結されている、アース工事が必要、一体型・タンクレス・キャビネット型で便座部分だけを外せない場合は、自分で作業を進めない方が良いです。賃貸の備え付け便座も、部品を外す前に管理会社や貸主へ確認してください。
締め過ぎ・空回り・ぐらつきは作業を止める合図
締め付けは、品番別の説明書に書かれた工具と手順に従ってください。インパクトドライバーは禁止です。ねじの手応えがおかしい時は、力を足す前に部品の向きと組み合わせを見直しましょう。
| 止める状態 | 次の行動 |
|---|---|
| ゴムブッシュやさやが空回りする、ねじが掛からない | 締め続けず、部品の順番と品番別の説明書を確認 |
| 便器の下へ工具が入らない、ナットをつかめない | 切断・穴あけをせず、メーカーや施工店へ相談 |
| 取付穴の周りにひびや欠けがある | 便座を使わず、便器の状態を施工店へ確認 |
| ベースプレートが動く、本体がロックしない | 座って使わず、取付位置と指定部品を見直す |
脱着式の温水洗浄便座は、本体をスライドさせる構造のため、説明書に書かれた範囲のわずかな遊びが残る機種もあります。ただし、ベースプレート自体が便器の上で動く状態とは別です。固定部が動かず、本体がロックされているかを分けて確認しましょう。
取付後に確かめるのは、便座の位置、左右の固定部品、ベースプレート、本体のロックです。本体を手前へ軽く引き、外れたり大きくずれたりしない事も確認してください。温水洗浄便座は、施工説明書に沿って通水し、接続部から水が漏れていない事を確かめてから使えます。
便座取付ボルトは品番から固定セットで選ぶ
似た形の部品へ飛びつく前に、確認する順番は次のとおりです。
- なくしたのが便座を便器へ留める部品か切り分ける
- 便座本体の品番を末尾記号まで控える
- 上面固定か下面固定かを確認する
- 公式の部品番号と固定セットの中身を調べる
- 穴径や深さ、ボルト長などの採寸結果を補助確認に使う
穴ピッチ140mmやM6という表示だけで汎用品を購入しないでください。公式の対応が分からない場合は、便座品番と取付部の写真を添えてメーカーへ確認してください。
この記事で紹介した2商品は、便座品番が公式の対象に一致する場合だけ候補になります。SANEI PW902-34は公式対象8機種、LIXIL 1000-122Aは前述のCWシリーズに限り、SANEIやLIXILの便座全般には使えません。
便座の取付ボルトでよくある質問
公式の固定部品が廃番なら、便座本体を交換しますか?
まず、後継部品や代替の固定セットがあるか、便座品番を伝えてメーカーへ確認してください。後継品がなく、公式に適合を確認できる部品もない場合は、寸法の近いボルトで代用せず、便器の取付条件に合う便座本体への交換を検討します。
便座ふたやヒンジ側のねじをなくした場合も、取付ボルトを買えばよいですか?
いいえ。便座ふたやヒンジ側のねじは、便座を便器へ固定する取付ボルトとは別部品です。便座品番から部品図を確認し、ふたやヒンジ側の部品番号をメーカーへ照会してください。単独部品の設定がない場合やヒンジが割れている場合は、交換する範囲も一緒に確認します。
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