
Fluke 753と754の違い|HART通信の有無・校正機能を比較
Fluke 753と754は、基本的な校正機能がよく似ているため、価格差に見合う違いが分かりにくいですよね。
大きな違いは、信号配線で機器情報を読み書きする通信(HART)の有無で、HART作業を1台で行うか、別の通信器と分担するかで機種が決まります。
この記事では、Fluke 753と754の違い、現場ごとに向く機種、購入前に確認したい点を解説していきます。
目次
Fluke753・754比較
Fluke 753はHART通信を内蔵しておらず、HARTを使わない現場や、HART操作を別の通信器へ任せる現場に向きます。
HART機器の設定や調整を1台で行うならFluke 754ですが、対応範囲は機器のメーカー・型番・ソフトウェア版で変わります。
商品リンクはAmazon掲載の/SI型番で、一般モデルとの違いが未確定なので、同梱品・校正証明・表示言語・国内保証を確認してください。
| 比較項目 | FLUKE-753/SI | FLUKE-754/SI |
|---|---|---|
| HART通信 | 内蔵なし | 内蔵あり |
| 基本校正 | 電流・電圧・温度などに対応 | 753と同じ |
| 校正記録 | 調整前・調整後の結果を保存 | 753と同じ |
| 別の通信器 | HART作業では必要 | 対象機器・作業による |
| 圧力校正 | 圧力測定モジュールと圧力源が別途必要 | 753と同じ |
| Amazon取得価格(2026年7月24日) | 1,094,374円 | 1,764,400円 |
| 向く人 | HARTを使わない人、別の通信器がある人 | HARTの設定や調整まで1台で行う人 |
| 購入前の確認 | 価格・納期・同梱品・校正証明・表示言語・国内保証 | 左記に加え、HARTケーブルと対象機器への対応 |
価格差は670,026円で、別の通信器と分担するなら753、対応するHART作業を1台で行うなら754です。
Fluke753が向く現場
HART通信を使わず、電流信号(4~20 mA)や温度を校正するならFluke 753で十分です。基本精度は754と変わりません。
- HART機器を扱わない
- HART機器の電流信号だけを校正する
- 別のHART通信器を持っている
- 校正手順と結果の保存が主な目的
753は測定と信号出力を同時に行い、調整前・調整後の結果を本体へ保存できます。
弱点は、HART機器の情報確認や設定変更ができないことで、必要な現場では手持ちの通信器と組み合わせて使います。
価格・納期・同梱品・校正証明・表示言語・国内保証が条件を満たすなら、Amazon掲載のFLUKE-753/SIがおすすめです。

Fluke754が向く現場
HART機器の情報確認や設定変更、出力調整まで1台で行うならFluke 754で、校正器と通信器を持ち替えずに作業できます。
- 機器番号や測定範囲を現場で変更する
- 出力値や圧力のゼロ点を調整する
- HART作業と校正記録を1台で行う
- 別の通信器を持ち歩きたくない
基本的な校正精度は753と同じですが、HART作業が多く、持ち物や接続の手間を減らせる現場なら、価格差を払う価値があります。
すべてのHART機器を同じ範囲で調整できるわけではないため、購入前に対象機器のメーカー・型番・ソフトウェア版を確認してください。
対象機器へ対応し、必要な校正証明・表示言語・国内保証・HARTケーブルが揃うなら、Amazon掲載のFLUKE-754/SIがおすすめです。

Fluke753・754校正
Fluke 753と754は、HART通信を除けば校正機能と基本精度が同じで、754だけが高精度というわけではありません。
| 機能 | 両機の対応 |
|---|---|
| 電気信号 | 電圧・電流・抵抗・周波数を測定し、試験用の信号を出力 |
| 温度センサー | 異なる金属の電圧で温度を測る熱電対と、電気抵抗で温度を測るセンサー(RTD)に対応 |
| 機器用電源 | 24 V級の電源を供給しながら電流を測定 |
| 圧力校正 | 別売の圧力測定モジュールと圧力源を接続して対応 |
| 自動校正 | 決めた順番で試験信号を出し、測定結果を記録 |
| 校正前後の記録 | 調整前(As Found)と調整後(As Left)の結果を保存 |
| 連続記録 | 最大8,000点の測定値を保存 |
| パソコン転送 | パソコン接続用ケーブル(USB)で校正結果を転送 |
圧力校正は両機とも本体だけでは行えないため、対象圧力に合う測定モジュールと、圧力を加えるポンプなどを別に用意します。
校正結果は付属ケーブルでパソコンへ転送でき、校正記録を管理するソフト(DPCTrack2)は継続利用に有償版が必要です。
HART作業が不要なら、基本校正と記録だけを理由に754へ上げる必要はなく、753で同じ作業を行えます。
Fluke754のHART
Fluke 754は、4~20 mAを測りながら同じ配線で機器情報を読み書きでき、通信と校正を一度の接続で行えます。
| HART作業 | 対応内容 |
|---|---|
| 機器情報 | メーカー、型番、機器番号(Tag)を読み取る |
| 測定値 | 機器が扱う主な測定値(PV)と電流出力を同時に確認 |
| 測定範囲 | 下限(LRV)・上限(URV)・単位を確認、変更 |
| 応答設定 | 値の揺れを抑える設定(ダンピング)を変更 |
| 出力試験 | 指定した電流を出させる試験(ループテスト) |
| 出力調整 | 指示値と実際の電流を合わせる調整(出力トリム) |
| 圧力ゼロ調整 | 圧力の基準点を合わせる調整(圧力ゼロ・トリム) |
| 内部センサー調整 | 対応機種だけで使える調整(センサー・トリム) |
| 複数機器の接続 | 同じ配線に複数機器をつなぐ場合、出力試験と出力調整は不可 |
754に機種別の対応情報がないHART機器でも、基本情報の読み取りや出力調整は行えますが、すべての設定を変更できるわけではありません。
内部センサーの調整は、754が対応機種として認識した機器だけなので、メーカー・型番・ソフトウェア版を購入前に確認してください。
そのため、754を専用通信器の完全な代わりとは断定できず、機器固有の操作が必要な現場では既存の通信器も残します。
QA
Fluke旧型の後継は?
Fluke 753は743B系、Fluke 754は744系の後継に当たります。旧744でHART通信を使っていたなら754、旧743Bと別のHART通信器を使い分けていたなら753が近い選択です。
Flukeは日本語表示?
Flukeが案内する表示言語は英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語で、日本語は含まれません。Amazon掲載の/SI型番で仕様が変わるかは確定できないため、日本語表示が必須なら購入前に販売者へ確認してください。
JCSS証明は付属?
標準構成にはNISTトレーサブル校正レポートとデータが含まれますが、JCSS校正証明書が標準付属するとは確認できません。社内規定でJCSSや指定様式が必要なら、購入時に別途手配できるか確認してください。
Fluke754の通信は?
対応しません。754の内蔵通信はHART用なので、FOUNDATION FieldbusやPROFIBUSの設定・診断には、それぞれの通信規格に対応する別の機器が必要です。
Fluke753・754結論
Fluke 753と754の基本校正機能は同じで、購入判断はHART作業を校正器1台で行うか、別の通信器と分担するかで決まります。
| 使用条件 | おすすめ |
|---|---|
| HARTを使わない、または別の通信器と使い分ける | FLUKE-753/SI |
| HARTの情報確認・設定変更・出力調整を1台で行う | FLUKE-754/SI(内部センサー調整は対応機種のみ) |
圧力校正では、どちらを買っても圧力測定モジュールとポンプが別途必要です。
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