
ASUV-SP3とASUV-6300PCの違い|シングル・ダブルビームとPC連携で比較
ASUV-SP3とASUV-6300PCは、価格だけでなく、測定の仕組みやパソコンとのつなぎ方も違います。どこまでの機能が必要なのか分からず、迷っている方もいるのではないでしょうか?
光の吸収度合い(吸光度)や濃度などの基本測定が中心ならASUV-SP3。より細かな測定やパソコンでの操作・解析まで必要ならASUV-6300PC、という選び方です。
この記事では、2機種の違いを用途別に比べ、購入する機種を決める条件を説明します。
アズワン2機種の早見表
2機種が測れる光の範囲は、どちらも190〜1100ナノメートル(nm)。差が出るのは、測定の安定性とパソコン(PC)との連携方法です。
シングルビームは1本の光、ダブルビームは試料側と比較側の2本を使う方式。違いは表で見比べると分かりやすいでしょう。
| 比較項目 | ASUV-SP3 | ASUV-6300PC |
|---|---|---|
| おすすめな人 | 基本測定を本体だけで行いたい人 | 高い安定性やPCでの操作・解析が必要な人 |
| 測れる波長 | 190〜1100ナノメートル(nm) | 190〜1100ナノメートル(nm) |
| 測定方式 | シングルビーム 1本の光で測定 | ダブルビーム 試料側と比較側の光で測定 |
| 見分ける波長の幅 | 4nm | 1nm |
| 波長位置の正確さ | ±1nm | ±0.3nm |
| 500nmで1時間の数値変化 | 0.002A Aは光の吸収度合い | 0.0003A Aは光の吸収度合い |
| 主な測定 | 光の通りやすさ、光の吸収度合い、濃度、波長ごとの測定 | SP3の測定に加え、時間変化、遺伝物質(DNA)・タンパク質、複数波長 |
| PCとの連携 | USBメモリ(持ち運び用の記録媒体)へ出力 PCからの直接操作は不可 | Windows PCから直接操作・解析 |
| 本体の操作 | 5インチの日本語タッチパネル | 本体の物理キーとWindows PC |
| 本体サイズ | 幅460×奥行360×高さ185ミリメートル(mm) | 幅590×奥行450×高さ255mm |
| 公式標準価格(税別・調査時点) | 498,000円(税別) | 940,000円(税別) |
| 購入前の確認 | PCから装置を直接操作できない | PC本体は付属しない USB端子が2口必要 |
| 購入先 | ![]() アズワン ASUV-SP3(標準品・品番4-3910-01) | ![]() アズワン ASUV-6300PC(標準品・品番1-2938-01) |
表の価格は、調査時点における公式標準価格(税別)。販売店やAmazonの表示価格とは異なります。注文前には販売ページを確認してください。
基本測定に絞るならASUV-SP3、測定の安定性や時間変化まで扱うならASUV-6300PC。価格差ではなく、必要な作業を基準にすると選びやすくなります。
アズワンSP3の基本測定
ASUV-SP3が向くのは、試料数が少なく、光の吸収度合い・通りやすさ・濃度を測る作業が中心の人。波長ごとの変化も見られるため、日常の確認から濃度チェックまで本体で完結します。
5インチの日本語タッチパネルで、測定条件の設定から結果の確認まで操作できます。試料を入れる容器(セル)は4連セルホルダーに4本置けますが、1本ずつ切り替える構造。4検体を自動で連続測定する機能ではありません。
測定結果はUSBメモリへ、表計算ソフトで扱えるCSV形式または文字データのTXT形式で出力。一方、PCから本体を直接操作する機種ではありません。先に本体で測定し、必要なデータをPCへ移す運用になります。
本体の日本語操作だけで基本測定を終え、必要なデータだけPCへ移したい人なら、ASUV-SP3が選びやすいでしょう。

アズワン6300PC高精度
ASUV-6300PCは、複数の検体を長時間測る、時間による変化(経時変化)を追う、近い波長の山(ピーク)を見分けるといった作業に力を発揮する機種です。同じ条件で繰り返す測定の結果をそろえたい人にも向きます。
試料側と比較側に2本の光を通すダブルビーム方式。両方を比べ、光源の変化が測定値へ与える影響を抑えます。
- 波長を見分ける細かさ:1nm(ASUV-SP3は4nm)
- 波長位置の正確さ:±0.3nm(ASUV-SP3は±1nm)
- 安定度:500nmで1時間あたり0.0003A(Aは吸光度、ASUV-SP3は0.002A)
一方、ASUV-SP3はシングルビーム方式。試料を入れていない状態を先に測るブランク測定や、時間経過による変化への対応が必要。
短時間の基本測定ならSP3で足ります。長時間測定や経時変化、細かなピークの確認まで行うならASUV-6300PCが候補になります。
なお、公称の最大スキャン速度はSP3の方が速い仕様。6300PCが、すべての作業で高速という意味ではありません。

アズワン6300経時・DNA
ASUV-6300PCは、1回の数値を測るだけでなく、時間や波長を変えながら測定する作業にも対応します。ASUV-SP3の基本測定にはない機能が必要なら、価格差ではなく作業内容で判断するのが基本。
時間を追って変化を記録する経時測定(カイネティック)に加え、遺伝物質(DNA)・タンパク質を測るメニューも使えます。本体とPCの両方に対応し、1回の測定で複数の波長を指定することも可能です。
- 経時測定:最短0.5秒間隔で時間変化を記録
- DNA・タンパク質測定:生体関連の測定メニューに対応
- 複数波長測定:最大20波長を指定
基本的な吸光度・透過率・濃度測定だけなら、ASUV-SP3で足ります。経時測定、DNA・タンパク質測定、複数波長測定のうち1つでも使う予定があるなら、ASUV-6300PCがおすすめです。

アズワン6300PC解析
PC連携には、測定結果を持ち出す使い方と、パソコンから装置を動かす使い方の2通り。ASUV-SP3は前者、ASUV-6300PCは後者に対応する機種です。
- ASUV-SP3
本体で測定 → USBメモリへCSV・TXT出力 → パソコンで整理・解析 - ASUV-6300PC
Windows PCと専用ソフトで装置を操作 → 測定・解析・レポート作成
ASUV-SP3のCSVは表計算ソフト向け、TXTは文字データのファイル。ASUV-6300PCでは、Windowsパソコンと専用ソフト「UV-Vis Analyst」を使い、測定条件の設定から操作・解析・レポート作成まで行えます。
ソフト、USBケーブル、ライセンス認証用のUSBキーは付属しますが、パソコン本体は付属しません。
Windows 11(64bit)を使える環境と、装置接続用・USBキー用の2つのUSBポートが必要です。Windows環境を用意できない場合は、購入前にmacOSでの対応可否を確認してください。
測定後のデータをPCへ移すだけならASUV-SP3で足ります。PCから測定条件を変えたり、装置を操作して解析まで行ったりする人には、ASUV-6300PCがおすすめです。

アズワンの証明書付き発注品番
購入前には、機種だけでなく、標準品・校正証明書付・出荷前点検検査書付の発注品番を確認してください。校正とは、測定値が基準に合っているかを確かめる作業です。必要な書類が決まっているなら、商品価格だけでなく品番まで確認してください。
校正証明書付には、校正証明書・検査成績書・校正のつながりを示す資料が付きます。一方、出荷前点検検査書付は、出荷前に基準となる線(ベースライン)や波長精度、光の通りやすさ(透過率)などを点検した商品です。標準品へ後から証明書が付く前提で発注せず、最初から必要な区分の品番を指定してください。
| 用途 | 機種 | アズワン品番 | 付属書類 |
|---|---|---|---|
| 基本測定をそのまま発注 | ASUV-SP3![]() アズワン ASUV-SP3(標準品・品番4-3910-01) | 4-3910-01 | 標準品 |
| SP3の校正書類が必要 | ASUV-SP3(校正証明書付) アズワン ASUV-SP3(校正証明書付・品番4-3910-01-20) | 4-3910-01-20 | 校正証明書・検査成績書・校正のつながりを示す資料 可視光の透過率を校正 |
| 基本測定からPC操作まで使う | ASUV-6300PC![]() アズワン ASUV-6300PC(標準品・品番1-2938-01) | 1-2938-01 | 標準品 |
| 6300PCの校正書類が必要 | ASUV-6300PC(校正証明書付) アズワン ASUV-6300PC(校正証明書付・品番1-2938-01-20) | 1-2938-01-20 | 校正証明書・検査成績書・校正のつながりを示す資料 波長精度と紫外・可視光の透過率を校正 |
| 出荷前の点検書類が必要 | ASUV-6300PC(出荷前点検検査書付)![]() アズワン ASUV-6300PC(出荷前点検検査書付・品番1-2938-01-22) | 1-2938-01-22 | 出荷前点検検査書 ベースライン・波長精度・透過率50%を点検 |
研究室や品質管理で証明書が必要なら、標準品ではなく該当する書類付き品番を発注してください。証明書が不要で、基本測定だけなら標準品のASUV-SP3、PC操作や経時測定まで使うなら標準品のASUV-6300PCがおすすめです。
QA
紫外域セルはガラス?
紫外域を測定する場合は、測定者が石英セルを使用します。2機種とも石英角セルは2本付属するため、検体数が多い場合や予備を用意したい場合は、追加セルが必要か購入前に確認してください。
6300PC付属USB保存?
測定データは、ソフトやマニュアルが入った付属USBメモリとは別のUSBメモリへ保存する運用が安全。データ保存用を別に用意しておけば、付属ソフトや資料を誤って消す心配を減らせます。
電源・設置場所を確認?
確認が必要です。ASUV-6300PCは幅590×奥行450×高さ255mm、重量19kg。本体だけでなくWindows PCを置く場所も確保します。両機種ともAC100Vの接地極付き電源を使うため、設置場所の電源条件も先に確認してください。
アズワン2機種の購入結論
ASUV-SP3とASUV-6300PCの差は、測れる波長の範囲ではなく、測定の安定性・機能・PC操作の有無。用途別の結論は次のとおりです。
- 基本測定、日本語操作、省スペースを重視する人には、ASUV-SP3がおすすめです。
- 高い測定精度、経時測定、DNA・タンパク質測定、PC解析が必要な人には、ASUV-6300PCがおすすめです。
- 校正証明書や出荷前点検検査書が必要な人には、標準品ではなく、用途に合う証明書付き品番がおすすめです。



購入時は商品名だけで注文せず、標準品か書類付きか、アズワン品番まで確認すれば発注違いを防げます。
Amazon の PC をスコア化してみた

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※同一運営者のサイトです。
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