Ryzenとは?
この記事を書いている人
ITフリーランスをしているせせらと言います。
小さい頃からPCが大好きで、自作PCやプログラミングを小学生の頃からしていました。
「Ryzenってよく聞くけどどんな物なの?」
「Intelとは何が違うの?」
このような疑問を持っていませんか?
今回は、自作PC歴15年超えの私がAMDのRyzenシリーズに関して解説していこうと思います。
目次
CPUについて
皆さんの手元にはスマホやPC、タブレットなどがあると思いますが、これらの中には色々な役割のパーツが入っています。
- CPU:計算処理やPC全体の制御を行う頭脳
- メモリ:処理するデータを一時的に保存する場所
- ストレージ:アプリやゲーム、画像や動画など様々なデータを保管する場所
- マザーボード:全体のパーツをつなぐ基盤
- 電源orバッテリー:言わずもがな
この中で最も重要なパーツが「CPU」であり、PCの性能はCPUによって決まるといっても過言ではありません。
今回紹介するRyzenは、AMDというメーカーが販売しているCPUのシリーズ名となっています。
Ryzenを販売しているメーカー「AMD」とは?
テレビのCMなどでIntel(インテル)という名称を聞いた事がありませんか?
IntelもパソコンのCPUを販売しているメーカーなのですが、長年IntelのライバルとしてCPUを販売していたメーカーがAMDになります。CPU市場は「Intel」と「AMD」の2強だったんですよね。
AMDは「Advanced Micro Devices(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)」の略で、1969年にアメリカで設立された半導体メーカーです。設立から50年以上の歴史を持つ老舗企業で長い歴史があります。
AMDは元々人気なかった
2015年付近、CPU市場ではIntelがとても強く、AMDは正直パッとしない印象がとても強かったです。比較的安価なモデルならAMDはコスパ良いかなーくらいであり、ミドルからハイエンドのモデルではほぼ選択肢として上がりませんでした。
そこでIntelがほぼ一人勝ち状態だった事もあって、余裕を感じていたのか「CPUは毎年新作を出しますけど、4年に1度しか本格的な性能アップしません。」という事をやり始めました。
そこで、自作PC界隈でも「Intelないわ」「殿様商売しやがって」という声が沢山上がっている所で、2017年頃にAMDがRyzenを発売し、それが高性能でコスパも良く、Intelの対抗馬として十分のスペックだったので、Intelに不満を感じていたユーザーもRyzenに流れ出した訳です。
それ以降Intelも危機感を感じたのか、4年に1度しか本格的な性能アップをしない方針をやめ、次々に性能向上したCPUを出してきたのですが、現状ではRyzenの方がシェアを勝ち取る結果となりました。
Ryzenってどんな特徴なの?
発売している世代やモデルによっても変わるのですが、Intelと比較した際、ざっくりと以下のような特徴があります。
パフォーマンス
項目 | Intel | AMD Ryzen |
1つの作業処理 | 素早く処理できる | 前まではIntelに負けていたが、最近は互角 |
複数の作業処理 | 素早く処理できるが、発熱が多い傾向 | Intelよりも得意であり、発熱も少ない |
消費電力 | 性能重視、電力を多く使う | 効率重視、少ない電力でそこそこのパワーを出す |
市場戦略と価格
項目 | Intel | AMD Ryzen |
価格面 | 比較的割高、ブランドによる信頼性が売り | 比較的割安、高性能を安く手に入れられる |
市場面 | 長年の実績でブランド力が強く、法人向けの販売が強い | 最近人気上昇中で、コスパの良さから個人ユーザーで人気 |
長年の信頼と実績が売りのIntelでしたが、2018年頃から色々な問題が話題になり、市場ではその売りも効果が薄くなっている現状です。
もし私が他人にPCを勧めるとしたらRyzen搭載PC一択ですね。
逆にIntelの方が強い事って何?
私が先ほど表示した表を見て、「Intel良いとこないじゃん」と思った方もいると思います。ですが全てにおいてRyzenが勝っている訳ではなく、Intelの方が強い点もあります。
最近では「N100」というCPUを皮切りに、3万~5万円程度の安価なモデルではIntelの方が存在感を発揮しています。
ひと昔前だと、3万円程度のPCではYouTubeを見るのですら多少カクカクするありさまでしたが、そのN100というCPUが安い割に性能も高く、今では3万円程度のPCでも快適に調べ物や動画視聴、WordやExcel等の事務作業ができるようになっています。
「Ryzen 5」とか「Ryzen 7」って何?
よくRyzen 5 搭載!とかって書いていますよね?
この数字は何なのかというと、Ryzenのグレードを表した物になっており、基本的には数字が高いほど高性能になっていきます。
グレード | 特徴 | 詳細 |
Ryzen 3 | 安い、搭載しているPCが少ない | 複数タブでのブラウジングや動画視聴、Excel等の事務作業などを快適に行える。価格は安いが搭載しているPCが少ない。 |
Ryzen 5 | そこそこ安く、そこそこ高性能 | 一番コスパの良いモデル。Ryzen 3より少し高いほどなのに、一般人が行うゲームや動画編集などのほぼ全ての用途をこなせる。迷ったらコレ! |
Ryzen 7 | 高価、高性能 | クリエイターやストリーマー、プロ並みのゲーマーなど、何かを極めた用途をしている人向け。価格もかなり高いので、Ryzen 5を使用して性能不足を感じてから買った方が良い。 |
Ryzen 9 | 超高価、超高性能 | 8Kの動画編集や、3Dモデルの作成、仮想マシンを大量に使うプログラマーなど、超高性能なPCを必要とする一部の極め過ぎた方が使用する。 |
グレードとしてはこのような感じです。
ちなみに、Ryzen2とかRyzen4とかは無く、あくまで3,5,7,9なので注意してください。
もし購入を検討する場合、Ryzen5でOK
おそらく9割の方にはRyzen3か5で十分足りる性能をしています。むしろ、WordやExcel等の事務作業や動画視聴を快適にしたいだけならRyzen3でも高性能すぎるくらいです。
ですが、Ryzen5が一番売れ筋で大量生産されているという事もあり、そもそもRyzen3搭載のPCが各社PCメーカーからあまり出てないんですよね。逆にRyzen5搭載のPCなら色々な物から選べますし、大量生産されているからか値段もRyzen5と3でそこまで変わらないです。
それに、時代と共に必要なPC性能ってだんだん上がってきますから、元々性能が良くて長く使えるという点でも、Ryzen3よりRyzen5の方が現状はオススメですね。
- Ryzen 3 搭載のPCがあまり無い
- Ryzen 5 が大量生産されているので、値段も3と5でそこまで変わらない
- 長く使える点でもRyzen 5 の方が現状はオススメ
PCゲームや動画編集にはRyzen7以上が良いの?
Ryzen7と9は、ほぼ一般の方にはオーバーな性能をしているので、とりあえずRyzen5で試してみて、性能不足を感じてから購入を検討するくらいで良いと思います。
ちなみに、3DのPCゲームをしたいという方や、動画編集をしたい方でもRyzen7ではなくてRyzen5で十分です。CPUにお金をかけるよりも「グラフィックボード」というパーツでグレードの高い物を選ぶ事をオススメします。
Ryzenの「7530U」とかの数字は何なの?
PCを購入する際、CPUの欄に「Ryzen 5 7530U」という風に書いてありますが「7530U」ってなんだ!?と思いませんか?
この数字や英語にはそれぞれ意味があるのですが、全て紹介すると混乱すると思うので、とりあえずは4桁の一番左の数字に注目するだけで良いです。
4桁の一番左の数字(今回の例だと7)はそのRyzen CPUの世代を表しています。
番号 | 発売時期 | デバイス | 代表的なRyzen5の大まかな性能 |
1000番台 | 2017年 | デスクトップPC&ノートPC | 12,000 |
2000番台 | 2018年 | デスクトップPC&ノートPC | 13,000 |
3000番台 | 2019年 | デスクトップPC&ノートPC | 17,000 |
4000番台 | 2020年 | 主にノートPC | (ノートPC向け)14,000 |
5000番台 | 2020年末 | デスクトップPC&ノートPC | 21,000 |
6000番台 | 2022年 | 主にノートPC | (ノートPC向け)18,000 |
7000番台 | 2022~2023年 | デスクトップPC&ノートPC | 27,000 |
8000番台 | 2024年 | デスクトップPC&ノートPC | 28,000 |
9000番台 | 2024年末 | 不明 | 不明 |
性能スコアなどはあくまで参考値です。
このように沢山の種類が出ているのですが、4000番台と6000番台がノートPC向けの販売がメインだったり、CPUの設計の新しさが番号と連動してなかったりと、色々複雑ではあります。ですが、とりあえず細かい事は気にせずざっくりと把握してください。
もし2024年や2025年に新しくPCを買うのであれば、可能なら7000番台以上、最低でも5000番台以上だと安心ですね。
Ryzen 7 でも古いと性能は低い
例えばですが、「6年前に発売したRyzen7よりも、最新のRyzen3の方が高性能だった」という事も全然あり得ます。
Ryzen5搭載!と世代を書かずに宣伝をしている場合は気を付けた方が良いでしょう。
新品を買っとけば、世代はそこまで気にしなくていいよ
基本的に新品のPCを購入するのであれば、そこまで世代を気にしなくても大丈夫です。新品のPCであれば、最新モデルか2,3世代前の物が搭載されている事がほとんどなので「Ryzen5搭載のPCを買ったけど、古くて性能が低い!」という事はほぼないです。
上級者の方だと、「〇世代前のRyzen7は価格が下がってきて、最新のRyzen5を買うよりも安く高性能が手に入る!」という事をしている人もいますが、真似をするのはオススメしません。故障のリスクやバッテリー劣化等の問題もあるので、そこら辺のリスクを見極められたり、自分で直したりできるレベルでなければ、新品のPCを購入した方が良いでしょう。メルカリなどのフリマでの購入もオススメしません。
新品なら1年保証や電話サポートなども付いてたりするので、詳しくない人でも安心です。
どれを購入したらいいの?
大学用のPCが欲しい人や3Dゲーム用の物が欲しい人まで色々あると思うで、ざっくりと用途別にオススメなモデルをまとめてみました。
まだ目ぼしい物を決めていない人は参考にしてみてください。
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