
SIGLENTオシロスコープ SDS2104X PlusとSDS2204X Plusの違い|帯域・アップグレード上限を比較
基本機能がよく似ているため、価格差を払ってSDS2204X Plusを選ぶべきか迷いますよね。
選ぶ基準は、測りたい信号の速さと、将来どこまで性能を上げたいかです。
帯域の違いとアップグレード費用を比べると、どちらを買うべきか判断できます。
SIGLENTオシロ早見表
波形の速い変化は周波数成分、切り替わる時間は立ち上がり時間と呼びます。数値の単位は、MHz(メガヘルツ)とns(ナノ秒)です。
| 機種 | 向く人 | 主な強み | 弱点・購入前の最終確認 |
|---|---|---|---|
| SDS2104X Plus | 20MHz以下が中心で、初期費用を抑えたい人 | 30万8,000円。4本の信号入力や長時間記録などの共通機能を使える | 後から200MHzへ上げると、現行価格では合計56万1,000円 |
| SDS2204X Plus | 20MHz超~40MHzや、信号が切り替わった後の細かな揺れまで見たい人 | 測れる周波数の広さは200MHz。速い変化を捉えやすい | 47万3,000円。40MHzを超える成分には余裕が足りない |
4本の信号入力、画面、記録容量は同じです。小さな信号を細かく表示する10ビットモードでは、両機とも帯域は代表100MHzです。
注文前は、「Plus」まで一致する国内正規品か、3年保証と日本語取扱説明書が付くかを確認してください。
保証条件は販売者で、在庫と納期は注文時点で変わります。SDS2204X Plusは2026年7月30日時点で取り寄せ扱いです。
SIGLENT帯域の目安
100MHzや200MHzは、波形の上下幅(振幅)を正確に測れる上限ではなく、上限付近では波形が実際より小さく表示されます。
誤差を約2%に抑えるなら、測りたい周波数の5倍の「測れる周波数の広さ(帯域)」が必要です。
デジタル信号では、低い状態から高い状態へ変わる時間(立ち上がり時間)も機種を決める条件で、周波数だけでは速い変化を捉えきれません。
- SDS2104X Plus:周波数成分が20MHz以下、かつ立ち上がり時間17.5ns(ナノ秒)以上
- SDS2204X Plus:周波数成分が20MHz超~40MHz以下、または立ち上がり時間8.5ns以上17.5ns未満
- 350MHz以上の機種:周波数成分が40MHz超、または立ち上がり時間8.5ns未満
40MHzを超える成分や8.5ns未満の立ち上がりを正確に見るなら、購入時の2機種では足りず、350MHz以上が必要です。
・Tektronix MSO24の帯域違い|70・100・200・350・500MHzとアップグレードを比較
SIGLENT帯域の上限
帯域アップグレードは4入力モデル用の3段階で、2入力モデルには別品番があります。
| 現在の帯域 | 変更後 | 専用品番 | 価格 | 購入前の確認 |
|---|---|---|---|---|
| 100MHz | 200MHz | SDS2000XP-4BW02 | 25万3,000円 | 4入力の100MHz機専用 |
| 200MHz | 350MHz | SDS2000XP-4BW03 | 25万3,000円 | 4入力の200MHz機専用 |
| 350MHz | 500MHz | SDS2000XP-4BW05 | 25万3,000円 | 4入力の350MHz機専用 |
3品番は正規販売店へ問い合わせ、現在の帯域と入力数を伝えて適合を確認してください。
一度で500MHzへ上げる国内品番は掲載されておらず、適用条件と総額には正規販売店の見積もりが必要です。
付属の測定先端(プローブ)PP215は200MHzまでなので、350MHz以上へ上げるなら対応プローブも別に必要です。
関連記事:Tektronix TBS2204B オシロスコープ|200MHz・4ch・5Mポイント・付属プローブ
関連記事:Keysight DSOX1204Gを購入前に確認|70MHz・4ch・WaveGen・帯域アップグレード
SIGLENTオシロ追加費用
20MHz超~40MHz、または立ち上がり時間が8.5ns以上17.5ns未満なら、200MHzのSDS2204X Plusを選ぶのが正解で、100MHz機を後から上げるより8万8,000円安く済みます。
このほか、測定内容に応じて次の別売費用が発生します(2026年7月30日時点)。
- 波形発生器 SDS2000XP-FG(測定用の信号を出す機能):5万600円
- 電力解析 SDS2000XP-PA(電力を詳しく調べる機能):6万1,600円
- 通信解析(CAN FD、FlexRay、I2S):1種類6万1,600円
- 通信解析(MIL-STD-1553B、SENT、Manchester):1種類6万1,600円
- 16チャンネルロジックプローブ SPL2016(16本のデジタル信号をつなぐ測定先端):8万5,800円
- 校正書類3点セット:3万3,000円(校正証明書・成績証明書・トレーサビリティ体系図。校正証明書1通は標準付属)
周波数ごとの変化を描くBode Plot II自体は標準機能です。ただし、実際の掃引に使うSDS2000XP-FGは別売になります。
Amazonで購入する場合は、標準の校正証明書1通が付くかを注文時に販売者へ確認してください。
関連記事:Tektronix AFG31152 任意波形発生器|150MHz・2ch・追加ライセンス・校正
関連記事:Fluke 190-504-III 携帯型オシロスコープ|500MHz・4チャンネル・標準付属品・校正
QA
SIGLENTの4入力記録
4入力を同時に使っても最大速度で記録できますか?
できません。最大2GSa/s(1秒あたり20億回の取り込み)と1入力あたり2億点の記録は、入力1・2の組と入力3・4の組で、それぞれ片側だけを使う場合の値です。4入力同時では1入力あたり1GSa/s・1億点が上限で、10ビットモードは記録点数がさらに半分になります。
SIGLENTの通信解析
I2CやSPIの通信解析は追加料金ですか?
I2C、SPI、UART/RS232、CAN、LINは、通信条件で波形を止める機能と通信内容の表示が標準です。CAN FD、FlexRay、I2S、MIL-STD-1553B、SENT、Manchesterは別売です。
SIGLENTの遠隔操作
別のパソコンから本体を操作できますか?
できます。両機ともLAN接続と、ブラウザから画面を表示・操作する機能を備えます。USBマウスとキーボードも使えるため、遠隔操作は2機種の差になりません。
SIGLENTオシロ結論
20MHz以下ならSDS2104X Plusがおすすめで、後から200MHzへ上げると8万8,000円割高です。
20MHz超~40MHzや、立ち上がりが8.5ns以上17.5ns未満なら、SDS2204X Plusがおすすめです。
10ビットモードでは両機とも帯域が代表100MHzになり、SDS2204X Plusの200MHzとは同時に使えません。
40MHz超や8.5ns未満の立ち上がりを正確に測るなら350MHz以上が必要で、必要帯域の機種を最初から買う方が安く済みます。
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